ビットコインの値動きや最新情報を、あなたに分かりやすく伝えたい

分かりやすさ重視で、技術的な説明は極力省きます。噛み砕きすぎて一部不正確だったり、解説に主観が交じったりもしますが、分かりやすさ重視のためとご理解ください。

ビットコインキャッシュ急騰で40万円台|韓国は仮想通貨取引を規制せず

本日2017年12月20日(水)時点のビットコイン情報をお届けします。
16時頃のビットコイン価格は、1,986,000円前後(時価総額:約33.27兆円)です。

昨日の同時刻帯より19万円ほど安い水準です。
日本時間12月19日午後から相場は下げに転じ、12月20日午前10時台には190万円近辺まで急落、その後反発して200万円前後を推移しています。

本日の記事では、ビットコインの勢いが陰りを見せる中、前日比+50%以上と独歩高となったビットコインキャッシュを取り巻く環境や、韓国の仮想通貨を規制しないという独自方針、及び取引所ハッキング・閉鎖報道を取り上げたいと思います。

 

【1】仮想通貨全面安の中、好材料続くビットコインキャッシュが独歩高

ビットコインの急騰が収まり、大幅高を続けてきたアルトコインにも調整が入る中、ビットコインキャッシュが24時間で50%以上値上がりする独歩高となっています。
ビットコインの下落分が、そのままビットコインキャッシュの上昇分に回った格好で、両者の時価総額比は、昨日時点の100:12から、一気に100:21まで縮まりました。

今回のビットコインキャッシュの急騰は、米最大手の仮想通貨取引所Coinbaseがビットコインキャッシュの取り扱いを開始したことや、Bitcoin.comの共同創始者であるエミル・オルデンバーグ氏が、「ビットコインには未来がない」として、「ビットコインキャッシュに乗り換えた」と発言したことが効いているようです。

blog.coinbase.com

jp.cointelegraph.com

 

また、ビットコイン決済サービスを提供する米大手BitPayが、送金手数料の安さを理由に、ビットコインキャッシュへの対応を表明したことも好材料視されています。

blog.bitpay.com

 

元祖ビットコイン(BTC)と、今年8月に分裂誕生したものの、これまで脚光を浴びることが少なかったビットコインキャッシュ(BCH)の覇権争いが、ビットコインの送金詰まりや手数料高騰問題、支持者の移り変わりなどにより、この機に再燃してきたように見えます。

特に、送金詰まり・送金手数料の高騰は深刻で、国内大手取引所コインチェックは本日午後3時から出金時の送金手数料を0.001BTCから0.002BTC(約4,000円)に引き上げると発表しました。
銀行送金手数料の10倍以上にもなり、小口の送金が出来る状態にありません。

 

またビットコインの急騰により、単純スペックでは優れるビットコインキャッシュの割安さが目立つようになったことや、ビットコインからの新たな分裂コインに対する期待度が下がり、支持がビットコインキャッシュに集中したことも一因と言えそうです。

 

【2】韓国金融当局は仮想通貨取引を「規制しない」と、独自の方針を打ち出す

12月13日、韓国で仮想通貨を巡る緊急会議が開催されたことで、ビットコイン市場に動揺が走りましたが、当局が仮想通貨取引全面禁止の噂をすぐに否定したことから相場は落ち着き、その後未成年者や外国人の取引禁止や、キャピタルゲイン課税の検討など、穏当な方針が伝えられました。

今後は仮想通貨取引所についても許可制に切り替えていき、日本同様に規制と育成のバランスを取っていくと見られていたところ、昨日12月19日、韓国金融当局が「仮想通貨は正当な通貨とみなさず、取引を規制しない」方針を明らかにしたことで、市場参加者は混乱しました。

日本を始めとする各国は、仮想通貨を通貨と認めない中、投資家保護やマネロン・テロ資金供与対策を念頭に、法規制を進める方向性を打ち出していますが、韓国は、規制強化は仮想通貨の地位が認められたと投資家が誤認する恐れがあるとして、あえて規制しない、というユニークな方針を打ち出しました。

日本では今年4月に仮想通貨関連法が施行されて以降、ビットコインの急騰もあって、取引量が急増していることから、日本の市場環境が今回の判断に影響を与えたと見ることができそうですが、韓国では当面、仮想通貨の位置付けがグレーなままとなりそうで、今後どのような影響が生じるか見守る必要があります。

jp.reuters.com

 

【3】韓国の仮想通貨取引所がハッキング被害で閉鎖、倒産申請へ

韓国の仮想通貨取引所Youbit(ユービット)が、総資産の17%を失うハッキング被害を受け、取引所を閉鎖して破産を申請することになりました。
同取引所は4月にも北朝鮮が関与したとみられるハッキング被害で4,000BTC(現在の時価で約80億円)盗まれていました。

ユービットは資産減少のため顧客資産を25%カットし、75%に引き下げると説明しています。
今回、韓国では金融当局が仮想通貨取引を規制しない方針を打ち出しましたが、規制がない以上、こうした有事における投資家保護や事前対策も不十分となる恐れがありそうです。

なお韓国では、最大手取引所Bithumbが過半のシェアを握っており、今回被害にあったユービットのシェアは低そうですが、日本時間12月19日夜にこのニュースが伝えられた際、名前が似ている別の海外大手取引所Yobitが閉鎖したと勘違いした人が一定数いた模様で、ビットコインが一時急落する場面もありました。

jp.reuters.com

 

本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。