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史上最大のブロックチェーン攻撃に騒然|コインチェック匿名通貨廃止へ

本日2018年5月18日(金)時点のビットコイン情報をお届けします。
15時頃のビットコイン価格は、896,000円前後(時価総額:約15.27兆円)です。

昨日の同時刻帯より3万円ほど安い水準です。
買い支える力が弱く、日本時間5月18日午前9時台に8,000ドルの大台を割りました。
円建てでも90万円を割り、80万円台で推移しています。
マウントゴックス社の破産管財人から大量の売りが出たとの観測も流れています。

本日の記事では、今週発生した仮想通貨史上最大のブロックチェーン攻撃と、マネックス傘下のコインチェックが発表した4種類の仮想通貨の取扱廃止ニュースを取り上げたいと思います。

 

【1】仮想通貨史上最大のブロックチェーン攻撃が発生、国産モナコインで

今週、国産の仮想通貨モナコインに対し、セルフィッシュマイニングという攻撃が行なわれ、ブロックチェーンが意図的に巻き戻されるという歴史に残る事件が発生しました。

セルフィッシュマイニングとは、マイニング成功情報をすぐにネットワークに共有せずに内部で蓄積しておき、一定時間が経過してから隠し持つ分を一気に放出して本線を乗っ取ることで、その間の送金情報を全てなかったことにするという手法です。

方法論としては以前から知られていたものの、他の業者より早くマイニングに成功し続けるだけの計算能力が必要となる上、マーケットを大きく混乱させる自爆行為でもあるため、これまで報告例はありませんでした。


今回の実行者は、保有するモナコインを取引所に送金し、他のコインに両替・出金してからブロックチェーンを一気に書き換え、取引所に送金した事実をなかったことにするという荒業で利益を得たようで、ロシア発祥の海外取引所Livecoinが被害を報告しています。

国内取引所での被害は今のところ不明ですが、モナコインを取り扱う取引所は入金を一時的に停止したり、入金反映までの時間を長くする等の対策に追われています。
また、このニュースが伝わったことで不安心理からモナコインは急落しました。

今回の被害額は1,000万円程度と見られており、これまでのハッキング事件と比べると大きな額ではないものの、後から改ざんできないというブロックチェーン最大の優位性を揺るがしたこと、及び理論上有り得るとは言えマーケットを壊しかねない自爆行為を行なう人間が現れたことに、関係者は大きな衝撃を受けています。


この攻撃は同様のマイニング制度を採用するビットコインなど他のコインでも起こり得ます。
ただ、市場規模が小さなモナコインは、特定参加者のマイニングシェアが過半数を超えることもあるほど計算能力に偏りがあったため、攻撃が可能だったとも言えます。

ブロックチェーンの改ざんに成功したという事実は重く、マイニング業者が適度に分散していることの重要性が再度叫ばれそうです。

junyahirano.com

 

【2】コインチェックが4通貨の取扱廃止を決定、金融庁登録は最終調整段階か?

マネックス傘下となったコインチェックが、6月18日をもって一部の仮想通貨の取扱を廃止することを発表しました。

取扱を廃止する仮想通貨は、金融庁から「匿名3兄弟」と称されて睨まれているMonero(モネロ)、Zcash(ジーキャッシュ)、Dash(ダッシュ)と、予測市場というギャンブルのような仕組みを持つAugur(オーガー)の計4種類です。

金融庁は、取り扱う仮想通貨の可否判断を直接行なうわけではないとのスタンスを崩してはいませんが、金融庁に強く睨まれることを覚悟してまで、他の取引所がこれらの仮想通貨を取り扱うことは今後もなさそうで、事実上の認可制といえそうです。

米大手仮想通貨取引所ジェミニが、NY州金融サービス局(NYDFS)の認可を得て、今回コインチェックが取扱廃止を決めたZcashの取引を新たに開始するというニュースが出たばかりだけに、一部の投資家からは残念がる声が聞かれます。

corporate.coincheck.com

 

一方、金融庁が問題視する4通貨の取扱廃止を正式に決めたことで、コインチェックは金融庁から登録業者として認可されるためのステップを着実に進めているとも言えます。

6月に認可する前提で、金融庁とマネックスの間で最終調整が進んでいてもおかしくなく、登録業者入りが決定すれば、マネックスの株価は大きく反応しそうです。

 

本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。