本日2018年5月21日(月)時点のビットコイン情報をお届けします。
15時頃のビットコイン価格は、943,000円前後(時価総額:約16.07兆円)です。
先週金曜日の同時刻帯より5万円ほど高い水準です。
日本時間5月18日に一時8,000ドルを割れたものの、その水準が目先の底となり反発しました。
仮想通貨テザーが2億5000万ドル分追加発行されたため、それが原資になって買われたとの観測も出ています。
本日の記事では、裏付け資産への疑惑が根強い仮想通貨テザー(USDT)が2億5000万ドル追加発行されたことが相場に影響を与えたという見方や、ミュージシャンのGACKT氏が参画するICOで発行された仮想通貨スピンドルが海外取引所に上場されたものの大暴落という顛末を取り上げたいと思います。
【1】仮想通貨テザー(USDT)、3月の3億ドルに続き、また2.5億ドル追加発行
仮想通貨テザー(USDT)を発行する香港Tether社が18日、また新たに2億5000万ドル分のUSDTを発行したことが話題となっています。
USDTは新規発行に際して、Tether社が同等額の米ドルなど法定通貨を確保・管理していることが信用の裏付けとされていますが、関係者から再々要請があるにも関わらず、同社は頑なに裏付け資産の監査に応じないため、本当に同額の資産を確保しているのかを疑う声が以前から根強くあります。
3月に3億ドル分のUSDTを追加発行した時には、ビットコインの価格が6%上昇しましたが、今回も2億5000万ドル分のUSDTを追加発行したタイミングで相場が上昇しており、裏付けのないUSDTを発行した上、関連会社である香港大手取引所Bitfinexと結託して相場を操縦しているのではという不信感はいまだ払拭されていません。
香港大手取引所Bitfinexは、テザーへの批判を繰り返す人々に対して法的措置をほのめかし対決姿勢を見せているなど、真実が明らかになる目処は立っておらず、潜在的な市場リスクとして当面くすぶり続けそうな気配です。
【2】GACKT氏参画のICO「スピンドル」が海外取引所上場も大暴落
著名ミュージシャンであるGACKT氏が参画しているICOで発行された仮想通貨スピンドル(SPD)が19日、運営元不明の海外取引所Yobit(ヨービット)に上場されたものの、すぐに暴落して販売価格を大きく割り込んでしまったことが話題となっています。
スピンドルについては、運営幹部が以前金融庁から登録抹消処分を受けた企業の代表者であったり、仮想通貨交換業者の登録を受けずに国内で販売活動をしていたこと等から、GACKT氏の知名度を悪用した詐欺的なICOプロジェクトではないかと怪しむ声が多い状況でした。
今年1月にはその辺りを指摘したライターに対し、「帰り道の一人歩きには十分お気をつけください」とGACKT氏が脅迫文とも取れるメッセージをオフィシャルブログに掲載したことでも注目を集めていました。
ICOで販売した仮想通貨・トークンは、購入者が換金できる場を用意するために仮想通貨取引所に上場させるのが一般的ではあるものの、幾つかの海外取引所は一定のカネを積めば上場できることが知られており、厳しい審査がある訳ではありません。
反面、コイン保有者は運営者が良く分からない海外の取引所にアカウントを開設した上、コインを送金・売却しなくてはいけないため、保有者にとっては換金のハードルが高い上場方法と言えます。
今回スピンドルは海外取引所に上場を果たしたものの、ICOでの販売価格は概ね200円以上とみられる中、上場してすぐに6円前後まで暴落してしまったことで失望感が広がっており、投資家を煽ってきた格好の運営元やGackt氏の今後の対応が注目されます。
本日、こちらからは以上です。