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BCHを巡る争いを警戒、ビットコインが年初来安値を更新|BCHハードフォークの懸念点は?

本日2018年11月15日(木)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は647,000円前後(時価総額:約11.24兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約68,000円安い水準です。
日本時間の深夜に売りが強まると、サポートラインとして意識されていた6,000ドルを大きく割り込み、年初来安値を更新しています。

本日の記事では、昨日のビットコイン急落の背景について取り上げたいと思います。

 

【1】BCHを巡る争いを警戒、ビットコインが年初来安値を更新

日本時間11月14日の深夜から15日の早朝にかけて、ビットコイン価格が10%超の急落を見せ、一時5,678ドル(Bitfinex提示レート)まで年初来安値を更新しました。また、円建てでも同様に、一時600,906円(bitFlyer提示レート)と年初来安値を付けています。

年初の急落以降、何度か6000ドルの節目を割り込む場面はありましたが、いずれも短時間で同水準を回復し、大きく切り返す動きとなっています。今回の急落においても、これまでと同様にそうした動きが見られるのかが注目されます。

急落の主な要因としては、今月16日にハードフォークを予定しているビットコインキャッシュ(BCH)を巡る争いが挙げられています。

今回のハードフォークによるアップデートを巡っては、マイニングプール大手Bitmainのジハン・ウー氏やビットコイン伝道師として知られるロジャー・バー氏らが支持する、従来のBCHネットワーク「Bitcoin ABC」と、その方針に反発する自称ナカモトサトシで有名なクレイグ・ライト氏が立ち上げた「Bitcoin SV」という、2つのグループが対立しています。

そのため、BCHはハードフォーク後に、「Bitcoin ABC」と「Bitcoin SV」がそれぞれ支持する互換性のない2種類のチェーンに分裂する可能性が高まっており、現在は「BCH」の正当な後継者の座を争って、両陣営はマイナーからの支持獲得に奔走している状況にあります。

両陣営の争いを巡っては、当初は「Bitcoin ABC」が圧倒的に優勢だと思われていたものの、仮想通貨に関する統計を公表しているCoin Danceのデータによると、現在、Bitcoin SVが66%~76%のBCHマイナーから支持を得ていることが明らかになっており、今回の急落においてはこうした情勢の変化が市場の不安を煽ったとの見方があります。

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また、急落の最中にはクレイグ・ライト氏が、Twitter上に市場の不安を煽るような投稿をしており、これが下落に更なる勢いを与えたの声も聞かれています。

 

【2】BCHハードフォークの懸念点は?

今回のハードフォークにおいては、「Bitcoin ABC」「Bitcoin SV」の双方に、リプレイアタックを防ぐための「リプレイプロテクション」が実装されていないことが懸念されています。

リプレイアタックとは分岐する前のブロックチェーンAと、分岐後のブロックチェーンBにおいて、攻撃者が意図的に同額の量の仮想通貨を生む事でそのブロックチェーンを混乱させる攻撃の事を言います。

リプレイプロテクションが未実装であるということは、分岐したチェーンを別物だと認識させることができないということになります。この場合、取引所内の取引はできる可能性があるものの、ブロックチェーンの取引が必要なコインの送金などに支障をきたす可能性があり、送金したコインが消滅するリスクも考えられます。

また、両方のチェーンがBCHネットワーク上に混在することになるため、「BCH」のティッカーシンボルがどちらのチェーンに付くのかも問題となる可能性があります。

なお、現時点で日本の取引所の多くは、今回のハードフォークへの対応方針を明らかにしていませんが、仮に分裂によって新たなコインが誕生し、BCH保有者に割り当てられたとしても、日本では金融庁のホワイトリストに登録されていない新規コインを上場させることができないため、当面は取引できない可能性が高い点は注意したいところです。

今回のBCHのハードフォークを巡っては、「Bitcoin ABC」「Bitcoin SV」のどちらが勝つのかはもちろんのこと、その後の取引所等の対応からも目が離せなそうです。

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本日、こちらからは以上です。

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