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Facebookの「Libra」を巡る公聴会が開催、批判の声が相次ぐ

本日2019年7月17日(水)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,017,000円前後(時価総額:約18.12兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約144,000円ほど安い水準です。
乱高下が続くビットコインは、Facebookの「Libra」に対する否定的な意見が相次いだ米上院の公聴会が開かれる中で売りが強まると、17日11時頃に一時9,234ドルまで急落。約1ヵ月ぶりに1万ドルの大台を割り込んでいます。

本日の記事では、Facebookの「Libra」を巡って開かれた米上院の公聴会を取り上げたいと思います。

 

【1】Facebookの「Libra」を巡る公聴会が開催、批判の声が相次ぐ

米上院銀行委員会は16日、Facebookが2020年のサービス開始を計画しているデジタル通貨「Libra(リブラ)」についての公聴会を開きました。この公聴会は、リブラを使った金融サービスへの懸念が強まったことを受けて開かれたもので、Facebookからはリブラ担当の幹部デビッド・マーカス氏が出席しました。

公聴会では、マーカス氏からリブラの目的が「世界中の人々が安全で安価な方法で効率的に通貨をやりとりする方法の開発」であることを説明。その他、当局の承認が得られるまではリブラを発行しない意向を改めて示したほか、いかなる基軸通貨とも競合する意図はなく、各国の金融政策を妨げないよう中央銀行とも協力するとし、各国政府などから挙がる懸念の声を払拭することに努めました。

しかし、共和・民主両党の議員からは、リブラに対する批判的な声が続出。特に、上院銀行委の民主党筆頭理事であるシュロッド・ブラウン氏は、個人情報保護や選挙介入を巡る不祥事が相次いだFacebookが、公的な金融サービスに参入することを「非常に危険」と一刀両断。

他にも、「人々が(顧客データを悪用してきた)あなたたちを信用すると思っているのか」とマーカス氏に問いかけたうえで、「だとすればそれは妄想のようなものだ」と吐き捨てています。

世界で27億人の潜在ユーザーを抱えるFacebookが、リブラによって「デジタル通貨圏」を形成することで、既存の金融システムを脅かす存在となるのではないかとの懸念も強いため、この溝は簡単には埋まらないと見られます。

ただ、議員たちが誤った認識をしているのも事実としてあります。例えば、リブラはFacebookが単体で提供するのではなく、クレジットカード大手のビザや配車大手のウーバーなどを含めた28社が加入する団体「リブラ連合」が行うものであり、連合内での各社の議決権は同等であるため、Facebookが支配的な立場を握るものではありません。

ビットコインも当初は既存の金融システムを脅かす存在として既得権益層からの批判の声が強かったものの、徐々に正しい理解が進む中でそうした声が着実に少なくなってきた過去があります。リブラに対しても、公正な理解や判断がなされることを期待したいところです。

なお、本日17日には下院でも公聴会が開かれるほか、同日にフランスで開幕するG7財務相・中央銀行総裁会議でも、主要な国際会議では初めてリブラについての本格的な議論が行われる予定となっています。

リブラへの警戒感から再び仮想通貨を見る目が厳しくなり、規制が強まるような展開とならないことを願いつつ、注目したいところです。

www.bloomberg.co.jp

本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。