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英中銀総裁がリブラ擁護、「既存の金融システムは時代に合ってない」|カナダ中銀、デジタル通貨の発行に向けての検討を加速

本日2019年10月17日(木)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は868,000円前後(時価総額:約15.62兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約20,000円安い水準です。
特段の買い材料もなく、軟調地合いが続くビットコインは、日本時間17日1時頃に一時7,912ドルまで下落。その後も、8,000ドル割れの水準で上値の重い展開が続いています。

本日の記事では、英中銀総裁によるリブラを擁護する発言や、カナダ中銀がデジタル通貨の発行に向けての検討を加速させているとの報道を取り上げたいと思います。

 

【1】英中銀総裁がリブラ擁護、「既存の金融システムは時代に合ってない」

イギリスの中央銀行であるイングランド銀行のマーク・カーニー総裁が、15日に英議会の金融特別委員会で開催された公聴会の中で、既存の金融システムが「今の時代に合っていない」などと、リブラを擁護する発言を行っていたことがわかりました。

同総裁は8月に開催されたジャクソンホール会議の場でも、基軸通貨としてのドルをリブラのような仮想通貨に置き換える案を提示し、「人民元などの別の不換通貨がドルにとって代わるよりもいい選択肢」との見解を示すなど、ドイツ・フランスを中心にリブラ排除の姿勢を示す欧州にあって、数少ない理解者として知られています。

公聴会では、カーニー総裁に対して議員から「なぜソーシャルメディア企業が(リブラのような)リスクを伴うプロジェクトに関わるのか?」などと質問。

それに対して同総裁は、「高い送金コストと長い処理時間が、特に小規模事業者を苦しめている」などとし、既存の金融システムが時代に合っていないと指摘。また、この問題には様々な解決策があるとしたうえで、「自国のオンライン決済水準を引き上げる必要がある」との見解を示しています。

ただ、同総裁はリブラのようなプロジェクトが進展するかどうかは、ソーシャルメディアによって決められるべきではないとも指摘。「金融当局によって適切に規制・監督されるか、もしくは全く立ち上がらないかのどちらか」との認識を示しており、事前に当局が規制を準備し、それに準拠したうえでローンチする必要があるとしてます。

jp.cointelegraph.com

【2】カナダ中銀、デジタル通貨の発行に向けての検討を加速

カナダの経済メディアThe logic(ザ・ロジック)は15日、同国の中央銀行に当たるカナダ銀行が、中央銀行独自のデジタル通貨(CBDC)の発行に向けて検討を加速させていると報じました。

報道によると、スティーブン・ポロズ総裁をはじめとするカナダ銀行の理事らに対し、CBDCの発行に関するプレゼンテーションが行われ、総裁らはそれをもとにカナダでの望ましいCBDCのありかたについて議論したといいます。

プレゼンでは、仮想通貨を「最後の貸し手である我々への直接的な脅威」と認識したうえで、CBDCを人々のお金の流れをより正確に追跡できる通貨と位置付け。2年計画で発行に向けた準備を進め、現金との共存から徐々にCBDCへの一本化を図ることが提言されています。

また、CBDCのメリットとしては、中央銀行が裏付けする資産という「安心感」や、「電子決済の利便性とセキュリティ」などが挙げられた一方、懸念点として「銀行の低コストでの資金調達にはリスクをもたらす可能性」が指摘されました。

ただ、カナダ銀行内部では、「銀行券がいずれ決済手段として時代遅れになり、銀行システム全体に問題を引き起こす可能性がある」との危機感が強く、プレゼンではリスクはありながらもイノベーションが必要との主張がなされたようです。

2013年からデジタル通貨の研究を進めているカナダ銀行ですが、今回発行に向けてより踏み込んが動きを見せた背景には、Facebookのリブラの存在や、中国などがCBDCの開発を加速させていることなどが間違いなく関係していると言えるでしょう。

なお、日本銀行もCBDCの研究などは進めているものの、現在のところ発行する計画はないとの立場をとっています。ただ、雨宮正佳副総裁は7月に、「急激に市場構造が変化し、キャッシュレス化が進めば、CBDC発行の必要性が急速に高まるかもしれない」と述べており、カナダのような動きが広がることで日銀の尻に火が付く可能性は高そうです。

jp.cointelegraph.com

本日、こちらからは以上です。

 

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