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ザッカーバーグ氏、米認可得られるまでリブラ発行せず|米下院に「管理されたステーブルコイン」を証券とみなす法案が提出

本日2019年10月23日(水)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は862,000円前後(時価総額:約15.52兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約30,000円安い水準です。
買い戻しが優勢となった前週末の流れを引き継ぎ、日本時間22日0時頃に一時8,352ドルまで反発したビットコインですが、特段の買い材料もない中では上値が重く、同23日12時頃には一時7,934ドルまで押し戻されています。

本日の記事では、23日の米下院公聴会に出席するFacebookのマーク・ザッカーバーグCEOの証言原稿や、米下院に提出された「管理されたステーブルコイン」を証券とみなす法案について取り上げたいと思います。

 

【1】ザッカーバーグ氏、米認可得られるまでリブラ発行せず

Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOが、23日に開催される米下院金融サービス委員会の公聴会で議会証言を行う予定の中、米議会はそれに先立ち同氏の証言原稿を公開しました。

原稿によると、ザッカーバーグ氏は既存の金融システムが不便であることを指摘し、「リブラがその解決策になると信じている」と主張。また、リブラは送金を容易にすることが目的であり、法定通貨との競合や金融政策に影響を及ぼすことは意図していないと強調しています。

そのうえで、「米国の規制当局からの認可が得られるまでは、世界の全ての地域でリブラをローンチさせることはない」と改めて説明するなど、各国の規制当局や中央銀行などに配慮する姿勢が示されています。

その他、懸念材料のひとつであるデータ管理については、Facebookのデータとリブラ専用ウォレットであるカリブラの金融データは明確に分けると説明しています。

ただ、中国が独自デジタル通貨の発行計画を進めていることに触れたうえで、「米国がリブラのローンチを阻害した場合、金融面での世界的なリーダーシップを失う可能性がある」と忠告するなど、具体的な規制が遅々として進まない中、米規制当局の尻に火を付けるような発言もなされるようです。

リブラが米議会から厳しい批判を集める一因には、過去に大規模な個人データの流出を起こし、そのずさんな管理体制が明らかになったことで、Facebookそしてザッカーバーグ氏への不信感が強いことがあります。

ザッカーバーグ氏は、「リブラを主導するのはリブラ協会であり、Facebookは関与しない」との立場を示しています。しかし、リブラプロジェクトの責任者であり、リブラ協会の役員にも任命されているカリブラCEOのデビッド・マーカス氏は、Facebookの幹部であるため、ザッカーバーグ氏のこうした主張は米議会には受け入れられそうにありません。

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なお、リブラを巡っては、オランダの金融グループINGのラルフ・ハマーズCEOが、金融機関は犯罪行為から金融システムを守る義務があるとしたうえで、「Facebookがリブラを立ち上げたら、同社に銀行サービスを提供するのは難しくなる」との考えを明らかにしています。

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【2】米下院に「管理されたステーブルコイン」を証券とみなす法案が提出

テキサス州の米下院議員シルビア・ガルシア氏が18日、下院金融サービス委員会に「管理されたステーブルコイン」を証券とみなす法案を提出したことがわかりました。

同法案は、証券法によってステーブルコインを規制することを狙ったもので、法令上の「証券」に関する定義に「管理されたステーブルコイン」を追加することを目指しています。

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なお、今年3月には米証券取引委員会(SEC)でデジタル資産担当の上級顧問を務めるバレリー・シュシェパニャク氏も、一部のステーブルコインは発行元が主体的に需給バランスを調整して価格をコントロールできることから、Howeyテストに照らして“投資契約”に該当する可能性があり、「証券に分類されるかもしれない」との見解を示しています。

過去にはICO(イニシャル・コイン・オファリング)による資金調達が市場の大きなブームとなりましたが、2017年に米SECがICOで発行されたトークンは証券法の規制対象になり得るとの態度を示し、詐欺的なICOや未登録のトークンなどを厳しく取り締まるようになったことで、ブームが下火となった経緯もあります。

もし管理されたステーブルコインが証券とみなされることになれば、発行にはSECへの登録が必要となり、厳しい審査・監督がなされることから、市場発展の阻害要因となる可能性もあるため、今後の議論の動向が注目されます。

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本日、こちらからは以上です。

 

 

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