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カンボジア中銀、今後数ヵ月内にCBDCを発行か|ハードウォレット「Trezor」に脆弱性、Krakenが指摘

本日2020年2月3日(月)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,017,000円前後(時価総額:約18.50兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約14,000円高い水準です。
ビットコインは一時的に上下に振れる場面はあるものの、概ね9,350ドル前後の狭いレンジ内で、方向感に乏しい展開が続いています。

本日の記事では、カンボジア国立銀行(NBC)による独自デジタル通貨(CBDC)の発行が近づいているとの報道や、人気ハードウォレットの脆弱性に関するレポートについて取り上げたいと思います。

 

【1】カンボジア中銀、今後数ヵ月内にCBDCを発行か

カンボジアのメディア、プノンペンポストはこのほど、カンボジア国立銀行(NBC)がテスト運用を進めている、ブロックチェーンベースのデジタル決済システム「Bakong(バコン)」が、今後数ヵ月内に正式に運用開始となる見通しであると報じました。

NBCが発行準備を進めている独自デジタル通貨(CBDC)は、同システムとセットの存在となることから、間もなくCBDCもローンチされるとの期待が高まっており、このままいけばカンボジアが世界初のCBDC発行国となる可能性もありそうです。

NBCはデジタル決済システムの構築やCBDC発行に向けて、「Project Bakong(プロジェクト・バコン)」を推進しており、昨年7月に正式導入に向けたテスト運用を開始。カンボジア最大の商業銀行であるアクレダ銀行を含む11の銀行等が参加し、数千人のアクティブユーザーによる実際の送金や支払いのテストが行われています。

なお、バコンには日本のブロックチェーン開発企業「ソラミツ」が提供している、コンンソーシアム型ブロックチェーン・プラットフォーム「ハイパーレジャーいろは」が活用されています。

同社の武宮誠CEOは、NBCが発行準備を進めているCBDCについて、「NBCが保有する米ドルとカンボジアの法定通貨リエルをトークン化したものになる」と説明。また、CBDCの流通においては、NBCが利用者に直接発行するのではなく、従来の現金流通と同様、商業銀行等を通じて発行が行われる形になるとしています。

利用者はスマートフォンのアプリを利用することにより、携帯電話番号への直接送金やQRコードによる決済・送金を行うことが可能で、送金手数料は無料となるようです。

現在、カンボジアでは15歳以上の国民のうち78%が銀行口座を持っていないとされています。その一方で、スマートフォンの普及率は150%となっていることから、銀行口座を必要とせず、スマホがあれば決済・送金が可能なバコンは、カンボジア国民の金融サービスへのアクセス性を飛躍的に高める可能性がありそうです。

中国を含めどの国が世界初のCBDC発行国となるのかはもちろん気になりますが、決済の効率化や金融包摂に向けて、デジタル通貨が実際にどのような効果を発揮するのかにも注目したいところです。

jp.cointelegraph.com

【2】ハードウォレット「Trezor」に脆弱性、Krakenが指摘

大手仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)の研究部門Kraken Security Labs(クラーケン・セキュリティ・ラボ)はこのほど、仮想通貨ハードウォレット会社「Trezor(トレザー)」が販売しているハードウォレットに、セキュリティ上の脆弱性があるとのレポートを発表しました。

ハードウォレットは、オフラインで仮想通貨を保管でき、セキュリティ性が高いとされていることから、大口の仮想通貨保有者を中心に利用されており、その中でもトレザーのハードウォレットは一二を争う人気があります。

クラーケンは「Trezor One」と「Trezor Model T」の2モデルについて、ハッカーが物理的にハードウォレットに触れる環境であれば、設計上の欠陥を突くことで15分以内にウォレットから秘密鍵を入手することができると指摘したうえで、検証動画も公開しています。

なお、今回の脆弱性の公表に先立ち、クラーケンは昨年10月時点でトレザー側に報告を行ったものの、トレザーはこうした脆弱性があることについて製品設計の段階から認識していたようです。

www.youtube.com

クラーケンで最高セキュリティ責任者(CSO)を務めるニック・パーコーコ氏は、今回発見された脆弱性は使用されているマイクロコントローラーが本質的な原因と指摘。そのうえで、「ハードウェアの欠陥であるため、アップデートで修復を行うことはできない。問題を解決するためには、新たなウォレットをリリースするしかない」としています。

また、取り急ぎの対応策として、トレザーのユーザーに対し、ハードウォレットを誰にも触らせないよう注意を促しています。

coinpost.jp

一方、クラーケンのレポートに対し、トレザー側もブログで反論。指摘された脆弱性を突いてウォレットにアクセスするためには、物理的なアクセスや特別なハードウェアが必要になるとしたうえで、「物理的なアクセスの脅威は6~9%に過ぎないため、特に心配する必要はない」と説明しています。

また、物理的なアクセスの脅威があるユーザーは、パスフレーズを使うことで脆弱性を克服することができるとも述べています。

いずれにせよハードウォレットのユーザーは、トレザー製であるかどうかに関わらず、オフラインだからと安心せずにデバイスや秘密鍵の取扱いに注意したいところです。

blog.trezor.io

本日、こちらからは以上です。

 

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