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英中銀、CBDCに関するディスカッションペーパーを公表|NY金融規制当局、仮想通貨企業に新型コロナ対策計画の提出を要請

本日2020年3月16日(月)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は570,000円前後(時価総額:約10.41兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べてほぼ横ばいの水準です。
先週末のビットコインは、アメリカの入国禁止措置を受けてリスク回避ムードが高まる中、ロスカットを巻き込みながら売りが加速し、日本時間13日11時頃に一時3,850ドルと、24時間で約50%の暴落を記録しました。

その後は、トランプ大統領が新型コロナ対策で5兆円規模の財政措置を講じることを発表したほか、週明け朝方に米連邦準備制度理事会(FRB)が緊急の追加利下げを発表したこともあり、同16日6時頃に一時5,965ドルまで反発。しかし、時間外のNYダウが下げに転じたことから上昇は長続きせず、同7時頃には5,280ドルまで押し戻されています。

本日の記事では、英中銀が公表した中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関するディスカッションペーパーや、ニューヨーク州の金融規制当局が仮想通貨企業に新型コロナ対策計画を提出するよう指示を出したとの報道を取り上げたいと思います。

 

【1】英中銀、CBDCに関するディスカッションペーパーを公表

イギリスの中央銀行に当たるイングランド銀行(BOE)は12日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行を巡る議論のたたき台となるディスカッションペーパー「Central Bank Digital Currency: opportunities, challenges and design」を公表しました。

全57ページに及ぶペーパーでは、CBDCを発行するメリットやリスクを説明しているほか、制度設計を進める上での論点の整理などが行われています。

CBDCについてBOEは、お金や決済のあり方に大きな変化が起きている中で関心を高めているとしたうえで、「CBDCは利便性の高い決済環境や国際送金など、多くのユースケースを生み得る」と評価しています。

一方、「預金残高が民間銀行からCBDCに大きく移行すれば、BOEと民間銀行の両方のバランスシートに影響を与える」とし、CBDCが金融政策や金融の安定性に悪影響を与える可能性にも言及しています。

その他、もしCBDCを発行した場合、ポンドと常に同じ価値となり、表記もポンドになると説明。CBDCはポンドを代替するものではなく、現金や銀行預金などと並行して利用される形になるとしています。

なお、ペーパーにはマーク・カーニーBOE総裁のコメントも掲載。「CBDCを導入する場合、政府としっかり検討し、慎重に設計を行う必要がある」としたうえで、このペーパーを今後の研究の基礎にするべきとの見解を示しています。

また、「CBDCに関係する人々の間での意見交換にも活用して欲しい」とし、同ペーパーを基にした意見を2020年6月12日まで受け付ける意向も示しています。

www.bankofengland.co.uk

【2】NY金融規制当局、仮想通貨企業に新型コロナ対策計画の提出を要請

米ニューヨーク州の金融規制当局に当たる金融サービス局(NYDFS)は10日、同州で仮想通貨事業を行う企業に対し、新型コロナウイルスの感染拡大に対応するための事前対策計画を提出するよう指示を出しました。

NYDFSは、新型コロナウイルスが経済に甚大な影響を与え得るとしたうえで、仮想通貨関連企業も感染拡大がもたらす業務運営上、および財務上のリスクに備え、対策計画を立てることが必要であると説明しています。

具体的な対策としてNYDFSは、従業員の保護やリモートワーク計画から、顧客や取引先とのコミュニケーションの確保、サイバー攻撃などのリスク評価、株式市場の下落や収益の減少などによる金融・財務面でのリスクへの対処策まで幅広く要求。30日以内に計画を策定し、提出することが望ましいとしています。

jp.cointelegraph.com

特に、NYDFSは新型コロナの感染拡大による混乱に乗じて、仮想通貨取引所に対してハッキングが行われる可能性があることを危惧。また、リモートワーク導入の際、コールドウォレットからホットウォレットに資金を移す必要が生じることで、流出リスクが高まる可能性もあることから、セキュリティ対策の強化を強く求めています。

実際、13日には大手仮想通貨取引所Bitmex(ビットメックス)が、複数のコンピュータからサーバー等に大して意図的に大量のデータを送ることで過剰な負荷をかける「DDoS攻撃」を受けたことを発表しています。

13日の日本時間11時頃にかけてビットコイン価格が急落した際、ビットメックスのサービスにアクセスできなくなる事象が発生していましたが、これもDDoS攻撃を受けたことによるものだったようです。

jp.cointelegraph.com

本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。