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Bitmexから資金流出が加速か、過去2週間でBTC保有量が22%減|ビットコインとその他金融資産との相関状況は?

本日2020年4月2日(木)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は711,000円前後(時価総額:約13.01兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約22,000円高い水準です。
新年度入りしたビットコインは、日本時間2日8時頃に一時6,710ドルへと浮上。ただ、引き続き6,000~6,800ドル程度の限定的な値幅での動きにとどまっています。

本日の記事では、大手仮想通貨取引所Bitmexからの資金流出が加速しているとの話題や、大手取引所Binanceのリサーチ部門が公表したビットコインとその他金融資産との相関性に関するレポートを取り上げたいと思います。

 

【1】Bitmexから資金流出が加速か、過去2週間でBTC保有量が22%減

仮想通貨分析企業のCoinMetrics(コインメトリクス)はこのほど、新型コロナウイルスの感染拡大を受けてビットコイン価格が50%以上暴落した先月13日以降、大手仮想通貨取引所Bitmex(ビットメックス)からの資金流出が加速していると指摘しました。

ビットメックスは100倍レバレッジでの取引が可能なことから人気を集めていましたが、その分今回の暴落局面で巨額の清算が発生し、投資家は大きな損失を被ったとされています。

コインメトリクスのデータによると、ビットメックスのビットコイン保有量は、3月13日に約315,000BTCのピークを付けたものの、過去2週間で22.5%減少し、約244,000BTCまで低下しています。

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ビットメックスのBTC保有量(出所:CoinMetrics)

コインメトリクスはこうした保有量の減少について、顧客がビットコインの引き出しを加速させているからだと指摘。仮想通貨追跡サイトTokenAnalyst(トークンアナリスト)のデータでも、ビットメックスへの入出金フローが、過去2週間にネットで-67,000BTCとなっていることが示されています。

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中段/ビットメックスへの入出金フロー(出所:TokenAnalyst)

ビットメックスから流出が加速した理由については、まず今回のコロナショックの暴落時にDDoS攻撃を受けてサーバーがダウンし、サービスが一時停止ことが不信感を高めた可能性が考えられます。

jp.cointelegraph.com

また、先月22日にビットメックスがアンチ・マネーロンダリング(AML)の責任者の人材募集を開始したことから、本人確認(KYC)が導入されるのではないかとの憶測を呼んでいることも影響した可能性がありそうです。

加えて、同じく100倍レバレッジ取引が可能な「ByBit(バイビット)」や、レバレッジトークン取引が話題を呼んでいる「FTX」といった競合他社が、プロモーション攻勢をかけていることも、ビットメックス離れを加速させる一因となっているかもしれません。

jp.cointelegraph.com

【2】ビットコインとその他金融資産との相関状況は?

大手仮想通貨取引所バイナンスのリサーチ部門は1日、2020年第1四半期(1~3月)におけるビットコインとその他金融資産やアルトコインとの相関性を分析するレポートを公表しました。

レポートでは、相関係数を用いてそれぞれの相関性を分析。相関係数とは2種類のデータ間の関係性を示す指標で、-1~1までの値を取ります。「-1」に近ければ近いほど負の相関(一方が増加するともう一方は減少)が強く、「1」に近ければ近いほど正の相関(一方が増加するともう一方も増加)が強いことを表します。また、「0」の場合、無相関(一定の関係性がない)を意味します。

ビットコインとその他金融資産の相関性を見ると、仮想通貨関連指数である「CMC200」を除いて、最も高い相関性を示したのはアメリカの小型株指数「Russell 2000」で、相関係数は0.64となっています。これは定義上、中程度の正相関(やや相関あり)を示す数値となります。

また、アメリカの代表的な株価指数「S&P500」の相関係数も0.57と、同じく中程度の正相関を示しており、コロナショックの影響を受けた第1四半期において、ビットコインはアメリカの株式市場との相関性が比較的高かったと言えます。

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ビットコインとその他金融資産との相関係数(出所:Binance Research)

一方、ビットコインを「デジタルゴールド」と評し、金(ゴールド)と並ぶ安全資産として期待する人もいましたが、「ゴールド」との相関係数は0.09とほぼ相関性がない数値となっています。

ただ、第1四半期はコロナショックの影響であらゆる資産が売られたという事情があることから、バイナンスは中長期的にアメリカ株との比較的高い正の相関性が続くとは見ておらず、今後の数値の変化を見極めていく必要がありそうです。

research.binance.com

本日、こちらからは以上です。

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。