本日2020年4月16日（木）時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は713,000円前後（時価総額：約13.06兆円）です。
昨日の同時刻帯と比べて約30,000円安い水準です。
50日移動平均線に上値を抑えられているビットコインは、世界的に株価が軟調推移となった中、日本時間16日9時頃に一時6,580ドルまで下落しています。
本日の記事では、中国がデジタル人民元のテスト運用を開始させた可能性があるとの報道や、大和証券傘下のフィンテック企業がビットコインを担保とするローンの提供を開始したとの話題を取り上げたいと思います。
【１】デジタル人民元がテスト運用開始か、専用アプリ画面が公開
中国仮想通貨メディアの火星財経は15日、大手国有銀行である中国農業銀行が開発したデジタル人民元に対応する専用ウォレットアプリのテスト版のスクリーンショットを掲載しました。
テスト版であるため、現時点では「ホワイトリスト利用者」のみ試用可能で、火星財経によると、専用ウォレットにはデジタル人民元の両替、ウォレット管理、即時送金などの機能があるようです。
なお、大手仮想通貨取引所バイナンスでエクゼクティブディレクターを務めるリン・チャン氏も、自身のTwitter上でアプリUIのスクリーンショットを投稿。チャン氏によると、このアプリを使ったテストは、蘇州、成都、深セン、雄安の4地区で行われているようです。
Seems that testing wallet app is available for download. 4 cities will be available for the trial to begin with, including Shenzhen, Chengdu, Suzhou and Xiongan. Interesting that Xiongan, the newly state-level new area is one the first batch of the trails cities. #DC/EP pic.twitter.com/960poROFIo
— Ling Zhang (@lingzh1220) 2020年4月14日
デジタル人民元の流通にあたっては、中国人民銀行（PBoC）が金融機関にまず発行し、そこから法定通貨と交換する形で一般層に流通させる「二層運営システム」を採用することがすでに明らかとなっています。
昨年10月に中国の政府系シンクタンクの幹部が、金融機関の間でのテスト運用が近く開始され、その後に一般向けのテストが行われるとの情報を明かしていましたが、今回の専用アプリを用いた一部都市でのテスト運用が始まっているとの情報が確かであれば、すでにデジタル人民元の発行に向けた準備は最終局面に入っている可能性がありそうです。
【２】大和証券傘下のFintertech、BTC担保ローンを提供開始
大和証券グループ本社とクレディセゾンが、最先端テクノロジーを活用した次世代金融サービスの創出を目的に合弁で立ち上げた「Fintertech（フィンターテック）」は15日、暗号資産（仮想通貨）を担保に法定通貨を融資する「デジタルアセット担保ローン」の提供を開始しました。
「デジタルアセット担保ローン」は、法人・個人事業者が保有するビットコインを担保に円で資金調達することができるサービスとなります。貸付利率は年率4～8％、融資額は1,000万円～5億円（100万円）で、資金の使途は原則自由です。
契約期間は1年（ロールオーバーあり） で、追加借入も担保率200％以上で可能。また、返済は元利一括返済方式（利払いは年1回）で、担保に差し入れたビットコインで弁済することもできるようです。
なお、担保資産の評価に対する融資限度の割合である「担保掛目」は50％に設定され、保証人は不要となります。その他資産の担保掛目は、上場企業が80～90％、不動産が80％程度となるのが一般的であるため、ビットコインの50％という数値は、まだまだ資産としての信用力が高くないことの表れと言えそうです。
同種のローンサービスでは、2018年6月に不動産担保ローン会社のアビックが、日本初の「仮想通貨担保ローン」を提供したものの、当時はあまり話題になりませんでした。
ただ、ビットコイン市場には長期的な成長を期待して保有し続ける、いわゆる「ガチホ勢（ホドラー）」と呼ばれる人たちも多く存在し、保有するビットコインを有効活用したいというニーズは以前から多くあります。
今回は証券とクレジットカードの大手企業がタッグを組んで提供するサービスということもあり、従来のサービスより安心感があるため、今後注目が集まる可能性がありそうです。
本日、こちらからは以上です。
