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スイスのクリプトバレー、コロナ禍で仮想通貨企業の大半が倒産危機に|中国政府主導のブロックチェーン・サービス・ネットワークが正式始動

本日2020年4月28日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は828,000円前後(時価総額:約15.19兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べてほぼ横ばいの水準です。
欧米で経済活動の一部再開の動きが見られ始め、株式市場ではリスク回避ムードが後退。ビットコインも7,700ドル付近で底堅く推移したものの、同水準はこれまでもたびたび抵抗線として意識されてきたポイントであることから、上値が重くなっています。

本日の記事では、スイス・クリプトバレーの仮想通貨スタートアップ企業の多くが倒産の危機に瀕しているとの報道や、中国政府主導のブロックチェーン・サービス・ネットワーク(BSN)が正式にローンチしたとの報道を取り上げたいと思います。

 

【1】スイスのクリプトバレー、コロナ禍で仮想通貨企業の大半が倒産危機

800社以上の仮想通貨・ブロックチェーン関連のスタートアップ企業が集まることから「クリプトバレー」と称されるスイス・ツーク州が、連邦政府と1億スイスフラン(約110億円)規模の基金設立に向けて協議を進めていることが明らかとなりました。

ツーク州の財務局長ハインツ・タンラー氏によると、基金は地方自治体の拠出金や民間からの投資、スイス連邦政府の保証で構成される見通しだといいます。

こうした動きの背景には、新型コロナウイルスの影響で、クリプトバレーを拠点とする仮想通貨・ブロックチェーン関連のスタートアップ企業の大半が、倒産の危機に瀕していることがあります。

スイスブロックチェーン連盟(SBF)が、クリプトバレーを拠点とする関連企業を対象に今月実施した調査(回答203社)によると、「政府の援助なしでは危機を乗り切れない」との回答が88.2%に上っています。

その他、「今後6ヵ月で倒産する可能性が高い(80%以上)」との回答が79.8%、「すでに従業員を解雇した」との回答が56.9%、「今後従業員を解雇する必要がある」との回答が90.7%となるなど、新型コロナウイルスがクリプトバレーに大きな打撃を与えていることがうかがえる状況で、産業・雇用を守るためには速やかな公的支援が必要と言えそうです。

スタートップ企業は通常、革新的な製品・サービスを生み出し、販売・利益化するまでに3~5年はかかると言われており、その間の開発・運営資金は開発状況などに応じて投資家から資金を募る(資金調達ラウンド)ことで賄っています。

しかし、足元のコロナショックによって、投資家はスタートアップ企業への投資に消極的になっているため、新たな資金を調達するのが困難な状況に陥っています。

今月3日にスイス連邦政府は、中小企業向けの援助として320億スイスフラン(約3兆6000億円)を拠出することや、スタートアップ企業向けに1億5400万スイスフラン(約169億円)の信用保証を提供することを発表しています。

しかし、タンナー氏は「つなぎ融資」ではスタートアップ企業を救うことはできず、金額的にも不十分だと指摘。政府支援による融資は、企業の売上高や賃金に基づいて決定されるものの、スタートアップ企業の特性上、こうした条件を満たすことは難しく、申請しても受給できない企業が68.3%に上っていると言います。

世界有数の金融センターであるスイスは、仮想通貨・ブロックチェーン産業を次の成長分野に位置づけ、これまで関連企業の誘致に積極的な姿勢を示してきましたが、今回の新型コロナウイルスの蔓延は、図らずもその本気度を試すこととなりそうです。

jp.cointelegraph.com

【2】中国政府主導のブロックチェーン・サービス・ネットワークが正式始動

中国国営メディア新華社の電子版「新華網」は、国家情報センター(SIC)が主導するブロックチェーン・サービス・ネットワーク(BSN)が、今月25日に正式にローンチしたことを明らかにしました。

BSNは、CISが通信大手「中国移動通信」や金融大手「銀聯」「中国工商銀行」などと共同で立ち上げた国家ブロックチェーンの第1号プロジェクト。BSN自体はブロックチェーンプロトコルではなく、いくつかのパブリックブロックチェーンや、エンタープライズブロックチェーンから利用を選択できる中央集権型プラットフォームとなっています。

BSNが稼働することで、企業やソフトウェア開発者はブロックチェーンアプリケーションの開発やデプロイ、運用・保守などにかかるコストを大幅に削減することが可能で、CISは「中小企業や学生のような個人でもブロックチェーンを利用することができ、技術の普及につながる」と期待しています。

具体的には、現在3ノードのコンソーシアムブロックチェーンを構築するには、約10万元(約150万円)が必要となるものの、BSNを活用すればそのコストを2,000元~3,000元(約3万~4.5万円)にまで抑えることができると言われています。

報道によると、26日時点で中国の都市には128のノードが形成。今後ノードをグローバルに配置し、2020年末には200までに増やす方針のようです。

なお、BSNは昨年10月からβテストが行われてきましたが、SICによると新型コロナウイルスの流行の制御にも大きな役割を果たしたと言います。

jp.cointelegraph.com

本日、こちらからは以上です。

 

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