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半減期通過のビットコイン、手数料高騰や資金詰まりが顕著に|『ハリポタ』作者のツイートが話題、「ビットコインについて教えて」

本日2020年5月18日(月)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,054,000円前後(時価総額:約19.37兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約30,000円高い水準です。
週末のビットコインは9,250ドル付近(円ベースで100万円)を試す場面が何度か見られたものの、底堅さを確認すると上昇に転じ、日本時間18日10時頃には一時9,966ドルと再び1万ドルの大台に接近しています。

本日の記事では、半減期通過後のビットコインネットワークの動向や、仮想通貨コミュニティの話題を誘った「ハリー・ポッター」作者のツイートを取り上げたいと思います。

 

【1】半減期通過のビットコイン、手数料高騰や資金詰まりが顕著に

5月12日の半減期から約1週間が経過したビットコインですが、ここにきて半減期のネットワークへの影響が様々なところで確認できるようになっています。

まず触れておきたいのが、マイニング速度(マイニングコンピュータの計算能力)を示す「ハッシュレートの急低下」です。ビットコインのハッシュレートは、半減期通過から数日ほどは限定的な低下にとどまっていたものの、ここにきてその勢いが増しており、半減期直前の11日に付けた最高値157.55EH/sから、17日には88.35EH/sまで低下しています。

こうした現象は過去の半減期後にも見られたもので、半減期によってマイニングの採算性が悪化する中、コスト競争力の低い一部マイニング業者が稼働を停止し始めたためと考えられます。

ハッシュレートは高い方がマイナー間の競争が激しくなり、51%攻撃の防止に繋がるため、ネットワークのセキュリティを強化することになります。一方、ハッシュレートが大きく低下すると、セキュリティ性が下がるのはもちろんのこと、撤退するマイナーの換金売りなどが進むことも懸念されます。

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ビットコインのハッシュレート(CoinWarzより)

また、ハッシュレートの低下が進む中、「取引手数料の急騰」や「Mempoolトランザクション数の急増」といった影響も見られるようになっています。

ビットコインの取引手数料は、半減期1ヵ月前の4月11日には平均0.379ドルにとどまっていたものの、5月14日には平均5.208ドルと約13倍に上昇。2019年7月以来の高水準を記録しています。

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ビットコインの平均取引手数料(Blockchain.comより)

これは、ハッシュレートの低下によってブロック生成時間が長くなり、ネットワークが混雑する中、ユーザが取引をより早く承認してもらうため、手数料設定を引き上げていることが背景にあります。

マイナーの収益源には、マイニング報酬と取引を承認した際の手数料があり、取引手数料についてはユーザーが自由に設定することができます。ネットワークが混雑していない状況であれば、仮にゼロに設定してもある程度のスピードで承認されますが、現在のような状況下だと低い手数料設定ではどんどん後回しにされ、承認まで何日も要するということが起きてしまいます。

こうした状況を反映するように、未承認取引を一時的に格納するMempool内のトランザクション数は、5月15日に78,226件にまで急増。ハッシュレートの低下、取引手数料の高騰によって資金詰まりが起きていると考えられます。

今後、約2週間に1度行われるマイニングの難易度調整(次回は5月19日)によって、徐々にビットコインネットワークは正常化してくると見られますが、まだしばらくは不安定な状況が続くことになりそうです。

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ビットコインのMempoolトランザクション数(Blockchain.comより)

【2】『ハリポタ』作者のツイートが話題、「ビットコインについて教えて」

世界的な人気を誇るファンタジー小説「ハリーポッター」を生み出したイギリス人作家J・K・ローリング氏がこのほど、「ビットコインのことがわからない。誰か教えて」とツイートしたことが、仮想通貨コミュニティで大きな話題を呼んでいます。

 

このツイートは、仮想通貨メディアCoindeskのリー・クエン記者が自身のTwitterで、「今週とある有名小説家が、ビットコインについて聞いてきた。もしJ・K・ローリングも聞いてくれたら非常に光栄だ」とつぶやいたことに反応したものとなっています。

ローリング氏のツイートには、仮想通貨関連企業の幹部や仮想通貨コミュニティの著名人、米電気自動車のテスラなどを創業したイーロン・マスク氏を含め、1,000を優に超えるリプライが殺到。リプライの内容は、「非中央集権」「グローバルなデジタル決済手段」「金のような価値の保存手段」「発行上限が決まっている」といった教科書的な説明から、ハリー・ポッターの世界観やキャラクターなどに例えたユニークな説明まで、多岐に渡っています。

以下はユニークな説明の一例です。

  • 「ドビーが靴下で自由になった時のことを覚えている? ビットコインはその靴下」
  • 「(魔法界唯一の銀行である)グリンゴッツ銀行が『フルー(瞬間移動できる暖炉)』で移動したと考えてみて」
  • 「ヴォルデモートは不死のために魂を分裂させるが、ビットコインの台帳は無数のコピーによってタイムレスになる」

なお、大量に寄せられたビットコインに関する熱心なレクチャーに対し、ローリング氏は「仮想通貨は魅力的なもののようだ」としながらも、「コレクタブルズ、トークノミクス、ブロックチェーンといった話は私の頭を混乱させた。私には理解できない」とコメントしています。

 本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。