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BTCの「クジラ」、17年のバブル直前と同水準まで増加|明日にも実施の難易度調整は15%の大幅難化か、換金売りに警戒

本日2020年6月16日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,030,000円前後(時価総額:約18.95兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約50,000円高い水準です。
ビットコインは日本時間15日15時頃、約3週間ぶりとなる9,000ドル割れの水準へと下落。しかし、その後は米連邦準備制度理事会(FRB)が社債購入プログラムを発表したことや、日本銀行が企業の資金繰り支援の枠組みを110兆円規模に増額したことなどを好感し、株式市場で買い戻しの動きが急速に進んだ中、ビットコインも16日12時頃に一時9,596ドルまで急反発しています。

本日の記事では、ビットコインの保有動向や、大幅な難化調整が見込まれている次回の難易度調整の話題を取り上げたいと思います。

 

【1】BTCの「クジラ」、17年のバブル直前と同水準まで増加

ブロックチェーン分析企業のGlassnodeはこのほど、ビットコインを1,000BTC(約10億円)以上保有する大口投資家「クジラ」の数が1882となり、仮想通貨バブルの入口にあった2017年9月と同水準に達していることを明らかにしました。

2020年のビットコイン市場は、コロナショックや半減期で不安定な値動きが続いていますが、その中でもクジラの数は1月以降、一貫して増加傾向にあるといいます。

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ビットコインのクジラの数(Glassnodeより)

また、6月15日時点で0.1BTC以上を保有するアドレスの数は305万7,754アドレスとなり、過去最高を記録。2019年末は一時的にアドレス数が停滞気味だったものの、2020年は半減期に伴う価格上昇への期待もあり、再び上昇の勢いが加速してきています。

 

その他、仮想通貨メディアのCoindeskによると、全ビットコインのうちの60.63%は最低1年間移動がないといいます。特に保有期間「10年以上」と「2年~3年」の割合が、それぞれ31%増、26%増と大きく拡大しています。

10年以上保有している人は、ビットコインの未来を信じ、初期から保有を続けている人が大半だと考えられます。一方、2年~3年の保有の人の中には、2017年の仮想通貨バブル期に購入して塩漬けになっている人も多くいると推測されます。

金融サービス企業Unchained Capitalの共同創設者Dhruv Bansal氏は、長期間動きのないビットコインが増えていることについて、「ビットコインの価格変動の歴史が繰り返されると信じるのであれば、これは強気相場に転じる兆候かもしれない。現在のマクロトレンドが価値保存手段としてのビットコイン需要を高めているため、市場全体が長期保有する傾向を強めている可能性がある」との見解を示しています。

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ビットコインの長期保有者の動向(Coindeskより)

【2】明日にも実施の難易度調整は15%の大幅難化か、換金売りに警戒

ビットコインは17日の午前0時頃にマイニング難易度の調整を迎える見通しとなっていますが、cryptothis.comのデータによると、今回は「+15.34%~+15.39%」と大幅な難化が予想されています。もし、15%超の難化調整となれば、2018年以降で最大となるようです。

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ビットコインのマイニング難易度動向(cryptothis.comより)

半減期通過後に実施された過去2回の難易度調整では、急激なハッシュレートの低下によってブロック生成時間が基準の「10分」を大きく上回る状況にあったことから、-6%、-9.29%(過去8番目に大きい低下率)と大幅な易化調整が続きました。

その結果、一時は90TH/s程度まで落ち込んだハッシュレートは、6月12日には117.51TH/sと半減期前の水準を回復。ただ、ブロック生成時間が大幅に早まり、平均7分台に突入していることから、次は大幅な難化調整が行われる見通しとなっています。

大幅な難化調整が予想されるだけに、注意したいのがマイナーの換金売りです。難易度の上昇は採掘コストの上昇に繋がり、マイナーの採算性が悪化することを意味するため、マイナーの撤退や運営コスト捻出による換金売りが促される可能性が懸念されます。

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ビットコインのハッシュレート(blockchain.comより)

なお、中国一極集中が懸念されてきたマイニング市場ですが、少しずつハッシュレートの分散が進んでいることが確認されています。

ブロックチェーン分析企業TokenInsightが6月に公開したレポートによると、2019年9月に75.63%だった中国のハッシュレートシェアは、2020年4月時点で65.08%まで低下。

その一方で、2位のアメリカが4.06%から7.24%へと増加。その他、ロシア(6.9%)、カザフスタン(6.17%)、マレーシア(4.33%)、イラン(3.82%)などのシェアも拡大基調にあります。

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ハッシュレートシェア(TokenInsight)より

本日、こちらからは以上です。

 

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