本日2021年1月19日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は3,820,000円前後(時価総額:約71.06兆円)です。
昨日の同時刻帯と比べて約180,000円高い水準です。
ビットコインは一定の底堅さが見られる一方で上値も重く、36,000ドル付近で方向感に欠ける動きが続いています。
本日の記事では、米大手銀行JPモルガン・チェースが示したビットコイン市場の短期的な見通しや、英大手投資会社ラファー・インベストメントによるビットコインへの見解を取り上げたいと思います。
【1】JPモルガン、BTCはすぐに4万ドルを再突破できるかが重要な鍵に
米大手銀行JPモルガン・チェースのストラテジスト、ニコラオス・パニギリツオグル氏らのチームはこのほど、今後のビットコイン市場について短期間で40,000ドルを再度超えられるかが重要な鍵になるとの見解を示しました。
同氏らは、ビットコインがすぐに40,000ドルを突破できなければ、トレンドフォロー(順張り)型の投資家の資金が流出する可能性があると指摘。その場合、3月末頃までビットコイン価格の下落が続く可能性があるとの見方を示しています。
また、今後を占ううえでは、ビットコイン先物や米仮想通貨投資企業グレイスケールが提供するビットコイン投資信託(GBTC)への資金の流入状況が大きなポイントになると言及。
具体的には、ビットコインが4万ドルを再突破するための目安として、「今後数日から数週間に渡って、GBTCに1日当たり1億ドルのペースで資金流入する必要がある」と試算しています。
今年に入り一旦は40,000ドルを突破したビットコインですが、足元ではこれまでの上昇をけん引してきた現物市場で出来高が減少傾向にあるほか、デリバティブ市場でもレバレッジ比率が大きく低下しているなど、やや潮目の変化をうかがわせるデータも見られ始めています。
ほぼ一本調子での上昇が続き過熱感が強まっているだけに、短期的にはしばらく乱高下する可能性も視野に入れながら、楽観視し過すぎることのないよう注意したいところです。
【2】英大手投資会社ラファー、BTC投資の理由や展望語る
昨年11月に運用資産の約2.7%に当たる約5億5,000万ポンド(約780億円)のビットコイン投資を行った、英大手投資会社ラファー・インベストメントはこのほど、ビットコインへの投資を行った理由や今後の展望を明らかにしました。
ラファー社によると、ビットコインへの投資は同社がこれまでも行ってきた「非伝統的保護策」の一環であり、長期間の低金利状態におけるヘッジ資産としてビットコインに魅力を感じたからだと説明しています。
そのうえで、「ビットコインは制度的な採用と金融化の長いトレンドの麓にあり、我々は比較的早い段階で投資できたと考えている」と語っています。
また、ラファー社はビットコインに対する「悪い評判」が、リスクプレミアム(リスクに応じた期待超過投資収益率)を上昇させていると指摘。今後、ビットコインの規制環境や制度化が進むにつれ、このリスクプレミアムは低下し、投資リターンは現在よりも大きく低下する可能性が高いと見ており、その場合には自身のビットコインへのポジションは大きく圧縮されることになるとしています。
今回のラファー社の説明から推測するに、あくまでも同社のビットコイン投資は、今後も機関投資家の参入が期待される中で、先行き不透明感の大きい現段階から先回り的に投資を行うことにより、高いリスクプレミアムを享受しようという側面が強いように思います。
仮想通貨コミュニティからすれば、ビットコインの制度的なインフラが整備されることで、資産としての魅力が高まるとの考えが一般的だと思いますが、その一方でラファーのように逆に投資的な魅力が低下すると考える投資家も一定数いることは頭の片隅に置いておきたいところです。
本日、こちらからは以上です。