本日2021年5月12日(水)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は6,290,000円前後(時価総額:約117.81兆円)です。
昨日の同時刻帯と比べて150,000円高い水準です。
ビットコインは依然として、54,000ドル~59,000ドルのレンジ相場が続いています。
本日の記事では、ビットコイン市場においてクジラが減少している話題や、米ビックデータ解析企業パランティアが財務資産としてビットコインの保有を検討しているとの話題を取り上げたいと思います。
【1】クジラの減少でBTCは更に下落?一方で好調なETHはクジラが急増
ブロックチェーン分析会社Glassnode(グラスノード)が公表しているデータから、ビットコイン市場において大口投資家「クジラ」の減少傾向が強まっていることがわかりました。
グラスノードによると、1,000BTC以上を保有するクジラのアドレス数は、5月10日時点で1,943と、昨年11月以来の水準にまで低下。直近5日間だけでも60アドレスが減少しており、その勢いは足元で一段と加速してきています。
ビットコイン価格の上昇が加速し始めた昨年10月時点で1,800程度だったクジラのアドレス数は、その後機関投資家の相次ぐ参入などもあり、2021年2月7日には2,237まで拡大していたため、この3ヵ月ほどでほぼ振り出しに戻った形となります。
シンガポールの仮想通貨デリバティブ取引所DeltaExchange(デルタエクスチェンジ)の共同創業者兼CEOを務めるパンカジ・バラニ氏は、「クジラが保有するビットコインを手放すという明確な傾向がみられ、データは弱気を示している」と指摘。そのうえで、短期的には5万ドルを下回る調整があるとの予測を示しています。
クジラが売りに転じた今年2月以降も高値圏をキープしていることは、底堅さの表れと捉えることもできますが、クジラがいないとここからさらに相場を押し上げるのは難しい状況であることも透けて見えます。
今後ビットコインが更なる上値追いを実現するには、離れたクジラが再び戻ってくるのか、あるいは新たなクジラが参入してくるのかといったところにかかってきそうです。
なお、ビットコインとは対照的に、大型アップデート「イーサリアム2.0」への期待感に加え、DeFi(分散型金融)やNFT(ノンファンジブルトークン)の熱狂などから、堅調な価格推移が続くイーサリアムではクジラのアドレス数が急増しています。
イーサリアムの価格上昇が加速した今年1月以降、1万ETH以上を保有するクジラのアドレス数は約1割増加しており、特に4月に入ってからはその増加ペースを早めています。
一方で、供給量に占める取引所ウォレット保有のイーサリアムは12%にまで低下。引き出されたイーサリアムの多くは、利回りを稼ぐためにイールドファーミングやステーキングに回っているものと見られます。
【2】米データ解析企業パランティア、財務資産としてBTC保有を検討
NY証券取引所に上場する米ビッグデータ解析企業Palantir Technologies(パランティア・テクノロジーズ)は11日、ビットコインを財務資産として保有することを検討していることを明らかにしました。
同社は2021年第1四半期の決算説明会の場で、ビットコインの保有について「間違いなくテーブルに乗っている」と説明。また、自社サービスに対する支払い方法として、ビットコイン決済を導入することも明らかにしています。
パランティアは、2020年12月末時点で約20億ドルの手元現金を保有しているため、仮にこれまで財務資産として購入した企業と同様に手元現金の2~5%程度の投資となれば、約40億円~100億円の資金が振り向けられる可能性がありそうです。
パランティアは、2003年にオンライン決済大手PayPal(ペイパル)の共同創業者であるピーター・ティール氏らによって設立。ペイパルの創業メンバーは、その後にビジネス界を席巻する存在となっている人が多いことから「ペイパルマフィア」と呼ばれており、ティール氏はその中でも「ボス」と称されるカリスマ経営者として知られています。
なお、ビットコインを大量購入した米EV大手テスラのイーロン・マスク氏(ペイパル共同創業者)もペイパルマフィアのひとりです。
その他、ティール氏関連の報道として、同氏が出資しているブロックチェーンソフトウェア企業Block One(ブロック・ワン)が、仮想通貨取引所を立ち上げると伝わっています。
ブロック・ワンにはティール氏のほか、英大手ヘッジファンドBrevan Howard Asset Management(ブレバン・ハワード)の共同創設者であるアラン・ハワード氏や、現在は清算された英大手ヘッジファンドMoore Capital Management(ムーア・キャピタル・マネジメント)の創業者、ルイス・ベーコン氏なども出資しています。
本日、こちらからは以上です。