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米資産運用大手フィデリティ、「BTCと他の金融資産に相関性なし」|米銀大手JPモルガン、BTC市場は短期的に「適度な逆風」に直面

本日2020年10月15日(木)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,198,000円前後(時価総額:約22.18兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べてほぼ横ばいの水準です。
手掛かり材料に乏しい中、ビットコインは概ね11,400ドルを中心とした狭いレンジ内で方向感に欠ける動きが続いています。

本日の記事では、米資産運用大手フィデリティと米銀行大手JPモルガンチェースのビットコイン市場に関する分析を取り上げたいと思います。

 

【1】米資産運用大手フィデリティ、「BTCと他の金融資産に相関性なし」

米資産運用大手フィデリティ・インベストメンツの仮想通貨関連子会社フィデリティ・デジタル・アセット(FDA)が、ビットコイン投資に関するレポートを公表しました。

レポートでは、2015年1月~2020年9月におけるビットコインと他の金融資産(米株式、米債券、REIT、金など)との相関係数は平均0.11となっており、他の資産との相関性はほぼないと指摘。

相関係数とは2種類のデータ間の関係性を示す指標で、-1~1までの値を取ります。「-1」に近ければ近いほど負の相関(一方が増加するともう一方は減少)が強く、「1」に近ければ近いほど正の相関(一方が増加するともう一方も増加)が強い
ことを表します。また、「0」の場合、無相関(一定の関係性がない)を意味します。

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BTCと他金融資産の相関係数(フィデリティより)

相関性が低い理由のひとつとしてFDAは、従来の金融資産と異なり、TwitterなどのSNSやYoutubeがビットコインの普及を促進していることがあると指摘。Twitter上の肯定的または否定的な投稿を調査し、1日のセンチメントをスコア化した、仮想通貨データ分析企業The TIE(ザ・タイ)のデータによると、ビットコインの価格変動は概ねTwitter上でのセンチメントの変化と一致しているといいます。

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BTCの価格変動とSNS上でのセンチメント変化の比較(フィデリティより)

そのうえでFDAは、他資産と相関性の低いビットコインをポートフォリオに加えることで多様化を図れるため、ポートフォリオの5%をビットコインに振り向けることを推奨しています。

ただ、伝統的な金融機関や機関投資家のポートフォリオにビットコインが組み込まれるにつれ、他の金融資産との相関性が高まる可能性があるとも指摘しています。

実際、機関投資家などがほとんど参入していなかった2018年10月頃に、米株式市場が20%超の調整局面を迎えた際、ビットコインはその動きに無反応だったものの、参入が本格化し始めていた今年3月のコロナショックの際には米株式市場と同じように暴落しています。

この時には、ビットコインの方が株式市場よりも下落が遅く始まり、逆に反発が始まるのは早かったことから、株式市場などで発生した追証の支払いのためにビットコインも換金されたと見られています。

本質的には相関関係のある資産ではなかったとしても、プレイヤーが同じであれば少なからず影響は受けることは頭に入れておきたいところです。

【2】米銀大手JPモルガン、BTC市場は短期的に「適度な逆風」に直面

米銀行大手のJPモルガンチェースはこのほど、ビットコイン価格に関する分析とその展望を発表し、ビットコインは短期的に「適度な逆風」に直面するとの見解を示しました。

JPモルガンは、ビットコイン先物市場のポジショニング指標と本質的価値を基に、現在のビットコイン価格を分析。9月の下落でバブル感は排除されたものの、依然として先物市場ではロングポジションが過剰な状態にあり、現在のビットコイン価格は本質的価値より約13%割高な水準にあると見ています。

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BTCの市場価格と本質的価値(JPモルガンチェースより)

JPモルガンはビットコインの本質的価値について、マイニングのために投入される計算リソースや電力を基に算出しています。

ただ、短期的には下落局面を迎える可能性があるとする一方で、長期的には米ソフトウェア企業のマイクロストラテジーや米決済スタートアップ企業のスクエアが大量購入を行ったように、企業からの需要がポジティブに働くと見ています。

今月、スクエアがビットコインの大量購入を行った際、JPモルガンのアナリストは、「ビットコインの将来への強い支持表明」だと指摘。そのうえで、「他の決済企業がスクエアの後を追うことが考えられる。そうしなければ、この成長分野から締め出されるリスクを負うことになる」とコメントしています。

www.bloombergquint.com

本日、こちらからは以上です。

 

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