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BTCハッシュレートが持ち直し、半減期後2回目の難易度調整を前に|S2Fモデルの「赤点」が点灯、BTCは強気相場入りなるか

本日2020年6月2日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,086,000円前後(時価総額:約19.97兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約60,000円高い水準です。
香港やアメリカでデモ活動が拡大するなど、社会情勢の不安定化が追い風となる中、ビットコインは日本時間2日8時頃に一時10,429ドルまで急騰。コロナショックからの戻り相場において、上値を押さえられ続けていた10,000ドルを一気に突破しています。

本日の記事では、持ち直しの兆しが出ているビットコインのハッシュレート動向や、ストックフロー比率(S2F)モデルの強気サイン点灯の話題を取り上げたいと思います。

 

【1】BTCハッシュレートが持ち直し、半減期後2回目の難易度調整を前に

5月12日の半減期通過後、大きく低下していたビットコインのハッシュレートですが、足元では持ち直しの動きが見られています。

bitinfocharts.comによると、ビットコインのハッシュレートは半減期直前の先月11日に137.57EH/sと史上最高値を記録したものの、その後23日には84.08EH/sにまで急低下していました。

ただ、先月20日の難易度調整で6%の易化が行われ、半減期の影響が一部カバーされたほか、マイナーの換金売りも一巡感が出ている中、足元でハッシュレートは回復傾向にあり、同31日には116.73EH/sまで持ち直しています。

bitinfocharts.com

現在のところ、半減期通過から2回目となる次回(6月5日前後予定)の難易度調整では、10%程度の易化が予想されています。半減期前のデータも加味された前回と異なり、次回は半減期の影響を織り込んだ本格的な調整となる見込みで、マイナーの収益性の改善が期待されます。

diff.cryptothis.com

なお、ビットコインマイニングの約7割を占める中国でこれから雨季(6~10月)が本格化することは、ハッシュレートには追い風となりそうです。

中国では水力発電で作られた電気がマイニングに広く活用されていますが、雨季は水力による発電量が上がり、マイナーは電力コストを大きく下げることができるため、マイニングを行ううえでは大きなプラスとなります。

また、高性能な最新のマイニングマシンがマイナーの手元に届き始めていることも、ハッシュレートの上昇を後押しすることが期待されます。

中国のマイニング最大手ビットメインが中国国内で3月23日に発売し、即日完売していた最新マシン「Antminer S19」は、新型コロナウイルスの影響で納品が延期され、半減期には間に合わなかったものの、先月末あたりから到着が確認され始めています。さらに、6月1日にはさらなる新モデル「Antminer T19」の販売開始も発表されています。

 【2】S2Fモデルの「赤点」が点灯、BTCは強気相場入りなるか

仮想通貨アナリストのPlanB氏は1日、自身がビットコインの価格予想に用いているストックフロー比率(S2F)モデルにおいて、強気相場入りのサインとしている「Red Dot(赤点)」が点灯したことを報告しました。

 

S2Fモデルは元々、貴金属(金や銀)などの希少性と価値を測るモデルとして利用されていました。PlanB氏は、ビットコインにもS2Fと価格動向の関係性を見出し、同モデルを用いたビットコイン価格の分析を行っています。

なお、S2Fは以下の計算式で表されます。
『S2F=市場に存在する量(ストック)/年間生産量(フロー)』

PlanB氏が示しているチャートの「実線」は、S2Fモデルを用いて算出したビットコインの理論価格を示している一方、「カラフルな点」はBTC/USDの実際の価格推移を表しており、次回の半減期までの月数に応じて色分け(赤⇒黄色⇒緑⇒青)がされています。

今回、PlanB氏が報告した「赤点」の点灯は、次の半減期に向けての第一歩が始まったことを表しているにすぎません。ただ、過去のデータを見てみると、半減期直後を示す「赤」から「黄色」に移行していく過程で上昇の勢いが強まり、最高値を付けるというサイクルを繰り返しているため、PlanB氏は「赤点」の点灯を強気相場入りのサインと捉えています。

なお、PlanB氏はS2Fモデルに基づき、2021年にビットコイン価格は100,000ドル、2024年には288,000ドル、2025年には1,000,000ドルとの予想を示しています。

S2Fモデルに対しては、需要面やマイナーの撤退行動が考慮されておらず、楽観的過ぎるとの批判も多いですが、「二度あることは三度ある」という諺もあるだけに、こうした過去のデータは念のため頭に入れておきたいところです。

本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。