本日2020年6月4日(木)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,054,000円前後(時価総額:約19.38兆円)です。
昨日の同時刻帯と比べて約24,000円高い水準です。
日本時間2日早朝、約1ヵ月ぶりに10,000ドルの大台を回復していたビットコインですが、同23時過ぎにわずか5分間で約1,000ドルの急落に見舞われると、一時9,135ドルまで下落。しかし、その後は緩やかな買い戻しの流れが続き、4日8時頃には一時9,699ドルまで値を戻しています。
本日の記事では、2日に起きたビットコイン急落の背景についての指摘や、デジタル通貨による決済インフラの実現に向け、JR東日本・3メガバンクなどが参加して開かれる勉強会を取り上げたいと思います。
【1】2日のBTC急落、未知のマイニングプールの売却が原因?
ビットコインは2日早朝に急騰し、約1ヵ月ぶりとなる10,000ドルの大台を回復したことで、強気相場入りが期待されたのも束の間、その日の深夜にはわずか5分ほどで約1,000ドルという強烈な下落に見舞われ、方向感を掴みづらい展開となっています。
いまのところ明確な急落の要因は定かとなっていませんが、ブロックチェーン分析企業クリプトクワントのキ・ヨンジュCEOは、正体不明のマイニングプールによる大量売却が背景にあるのではないかと指摘しています。
Significant outflows from the unknown miner before the dip. They're CAPITULATING.https://t.co/WVdBy1t17E pic.twitter.com/1LQeLYpY6X
— Ki Young Ju (@ki_young_ju) 2020年6月2日
大量売却を行った可能性があるのは、現在ハッシュレートで5番目の大きさを誇っている正体不明のマイニングプールで、キ氏によると5月20日以降、このマイニングプールからは12,571BTCが移動しており、今月2日の急騰後だけでも2,000BTC以上が移動しているといいます。
マイニングプールの資金移動が、必ずしも手持ちのビットコインの売却を意味するわけではありませんが、キ氏は定期的に売却を行う主要なマイニングプールとは異なり、こうした大きな未知のマイニングプールは「価格が高騰した時にのみビットコインを移動させる」と主張しています。
真相は分かりませんが、マイニング報酬が半減し、いまの価格帯では赤字のマイナーが多いと見られる中、マイナーの動向には引き続き注意を払いたいところです。
【2】Suicaとデジタル通貨の連携も検討、JR東・3メガ銀らが勉強会開催へ
通信大手IIJ傘下の仮想通貨交換業者ディーカレットは3日、デジタル通貨による決済インフラの実現を目指すための勉強会を開催することを発表しました。
ディーカレットが事務局となって開催される勉強会には、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、JR東日本、NTTグループ、KDDI、セブン銀行、森・濱田松本法律事務所といった錚々たるメンツが参加。さらに、オブザーバーとして金融庁や財務省、総務省、経済産業省、日本銀行も加わる予定だといいます。
なお、勉強会の主要な論点としては、以下の項目が挙げられています。
- 国内外におけるデジタル決済、デジタル通貨の実例研究
- ブロックチェーン、分散型台帳技術など新しいデジタル技術の取引・決済インフラへの応用
- デジタル通貨決済の潜在的な活用領域とその効果、望ましい姿、将来の可能性
- サービス提供範囲、利用価値の対価、提供者・関係者の役割、標準化など実現における課題
また、Suica(スイカ)など既存の電子マネーと、みずほ銀行が発行した「J-Coin(Jコイン)」や、三菱東京UFJ銀行が発行を計画している「Coin(コイン)」といったデジタル通貨を連携させることも模索するようです。
勉強会は9月まで毎月1~2回ほど開催する予定で、最終的に議論の内容をまとめた報告書を公開するとしています。
本日、こちらからは以上です。