本日2020年10月26日(月)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,370,000円前後(時価総額:約25.38兆円)です。
昨日の同時刻帯と比べてほぼ横ばいの水準です。
週末のビットコインは買い優勢の流れが継続し、日本時間25日9時頃に一時13,363ドルまで上昇し、年初来高値を再度更新。その後は、2019年の最高値(13,880ドル、BITSTAMPレート)が意識される中、利益確定売りなどに押されたものの、13,000ドル付近では底堅さを見せています。
本日の記事では、デジタル人民元の発行に向けた中国の法改正の動きや、2019年7月以来の13,000ドル台回復でビットコインの先高期待が膨らむ中、各所から聞かれている強気コメントを取り上げたいと思います。
【1】中国人民銀、デジタル人民元の発行に向けた法改正成案を発表
中国人民銀行(PBoC)は今月23日、デジタル人民元の発行に向けた人民銀行法改正案を発表しました。PBoCは改正案について、11月23日までパブリックコメントを募集するとしています。
改正案では、人民元の発行形式について「物理的形式とデジタル形式の両方が含まれる」と規定し、デジタル人民元の発行に法的根拠を付与。2022年2月の北京冬期五輪までの発行を目指す中、開発競争だけでなく法整備でも日米欧をリードする形となっています。
一方で、「個人または企業・団体が、人民元の流通を代替するトークンを製造・発行してはならない」とも規定。また、仮に違反した場合、PBoCはトークンの発行で得た利益を押収し、その押収した利益額の最大5倍の罰金を科すことができるようにするようです。
こうした規制の背景には、デジタル人民元と共に民間のデジタル通貨が市中に出回ることで、金融政策による貨幣流通量のコントロールが難しくなる懸念があると見られます。また、これにより人民元を裏付け資産とする民間のステーブルコインを中国国内に流通させるのが困難となるため、米Facebookが発行を計画している「リブラ」などをけん制し、海外への資産流出を防ぐ狙いもあると考えられます。
【2】ノボグラッツ氏、ペイパルの仮想通貨サービス参入は「ウォール街変える」
米ソフトウェア企業マイクロストラテジーや、米決済スタートアップ企業スクエアによるビットコインを大量に購入し、米決済大手ペイパルが仮想通貨サービスへの参入を発表するなど、長期的にポジティブな材料が続く中、仮想通貨肯定派からは強気なコメントが相次いで聞かれています。
米仮想通貨投資会社ギャラクシー・デジタルの創設者マイケル・ノボグラッツ氏はこのほどCNBCとのインタビューの中で、ペイパルによる仮想通貨サービスへの参入は「ウォール街を変える1発の銃声」との見解を示しました。
アプリを通じて決済・預金・送金など実質的な銀行機能を提供しているペイパルは、世界に約3億4600万ユーザーと2600万以上の加盟店を有しており、その預金規模は全米で20番目に大きい「銀行」に相当します。
その影響力の大きさから、「モルガン・スタンレーやゴールドマンサックス、バンク・オブ・アメリカといったウォール街の大手金融機関の幹部も、どのように仮想通貨業界に参入するか話し合うことになるだろう」と指摘。
「今後10年かけて、アメリカの金融インフラは再構築される」との見方を示しています。
また、大手仮想通貨取引所Gemini(ジェミナイ)の創業者であるウィンクルボス兄弟は23日、金(ゴールド)の時価総額などから、ビットコインが最終的に50万ドルに達するとの予測を示したうえで、「問題は50万ドルに達するかどうかではなく、どれだけ早くそれが実現されるかということだ」とコメントしています。
さらに、マイクロストラテジーなどのような準備資産としてビットコインを購入する動きを、「全てのフォーチュン100やフォーチュン500の企業、あるいは中央銀行がそれを行ったら開始したらどうなるだろうか?」と指摘。
ウォール街もまだ仮想通貨業界には参入してきていないため、現在のビットコイン市場は野球に例えればまだ1回裏の状況であり、1BTC=50万ドルという予測はかなり保守的だとの見解を示しています。
その他、ヘッジファンド業界の大物ポール・チューダー・ジョーンズ氏も22日に出演したCNDCの経済番組Squawk Boxで、「ビットコインは価格上昇の初期段階にあり、まだまだ成長の余地がある」との見解を示しました。
ジョーンズ氏は、「(ポートフォリオの)1桁パーセント台」のビットコイン投資を行っていることを改めて認めたうえで、投資を決断したときよりも現在の方がより魅力を感じていると語っています。
また、ビットコイン投資を推奨する理由として、「ゴールドやTIPS(米国物価連動国債)、銅、右上がりのイールドカーブのようなインフレ・トレード戦略のひとつであり、その中でもビットコインが最も優秀なインフレ・トレードになるという結論に至ったため」と説明しています。
なお、ジョーンズ氏は「ビットコインはその価値を信じる本当に優秀な人々に支えられて発展してきた。ビットコイン投資は、スティーブ・ジョブズ氏やアップル、グーグルへ投資することに似ている」との自論も披露しています。
本日、こちらからは以上です。