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モルガンスタンレー、子会社を通じてBTC投資を検討か|世界初のビットコインETFが誕生へ、カナダ当局が承認

本日2021年2月15日(月)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は4,900,000円前後(時価総額:約91.28兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べてほぼ横ばいの水準です。
週末も米大手投資銀行によるビットコイン投資の検討や、企業の仮想通貨関連事業への参入などポジティブな報道が相次いだ中、ビットコインは日本時間14日21時頃に一時49,700ドルまで史上最高値を更新しています。

本日の記事では、モルガン・スタンレーが子会社を通じてビットコイン投資を検討しているとの報道や、カナダで承認された世界初のビットコインETFの話題を取り上げたいと思います。

 

【1】モルガンスタンレー、子会社を通じてBTC投資を検討か

米大手経済メディアのブルームバーグはこのほど、関係者の話として米大手投資銀行モルガン・スタンレーの投資子会社が、投資対象リストにビットコインを加えることを検討していると報じました。

報道によると、資産運用会社モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントで約1,500億ドル(約15兆7,500億円)の資産を運用する「Couterpoint Global(カウンターポイント・グローバル)」部門が、ビットコインへの投資が出資者にとって相応しい選択肢かを検討しているといいます。

カウンターポイント・グローバルは、大きなファンダメンタルによって時価総額が大幅に上昇する可能性のある投資対象に長期投資を行うファンドとされています。

なお、モルガン・スタンレーは、インフレヘッジ手段としてのビットコインの投資価値を評価しており、ビットコインに好意的なレポートを多く出しています。

また、同社のジェームズ・ゴーマンCEOは、2017年時点で「ビットコインは明らかに単なる流行りものを超えている」と指摘したうえで、「投機的なものではあるが、本質的に悪いものではない」との見解を示すなど、ウォール街の中でも比較的早い段階からビットコインに一目置いていた人物として知られています。

実際に投資を実行に移すにはモルガン・スタンレー本体と規制当局の承認が必要であり、最終的に投資が見送られる可能性もあり得ますが、仮に100年以上の歴史を持つウォール街の名門がビットコイン投資にゴーサインを出せば、金融資産としてのビットコインの立ち位置はまた一段上がることになりそうです。

coinpost.jp

なお、先週末はこの他にも、企業による仮想通貨関連のポジティブな報道が目立ちました。

まず、独銀行最大手のドイツ銀行が「Deutsche Bank Digital Asset Custody」という新部門を立ち上げ、仮想通貨カストディとブローカー事業への参入を計画していることが明らかとなっています。

世界経済フォーラム(WEF)が公表した仮想通貨関連のレポートで判明したもので、新部門は「完全に統合されたデジタル資産のカストディプラットフォームを開発し、機関投資家に仮想通貨エコシステムへのシームレスな接続を提供する」ことを目的にしているといいます。

また、プライムブローカーや発行会社、取引所などとの提携を通じて、クライアントにデジタル資産の売買環境を提供するほか、税務処理やバリュエーション、ファンド管理、レンディング、ステーキングなどの関連サービスを提供することも検討しているようです。

レポートでは、すでに概念実証段階は終了しており、2021年内に一部のプロダクトをローンチさせることを目指しているとされています。

(参考)WEFレポート「Crypto, What Is It Good For?」

続いて12日には、米大手銀行JPモルガン・チェースのダニエル・ピントCOO(最高執行責任者)が、仮想通貨関連事業への参入について、「様々な投資家や資産運用会社が資産クラスとして採用するようになれば、我々も関与せざるを得ないだろう」とコメント。

そのうえで同氏は、「現在の需要はまだそれほど強くないが、ある時点から出てくると確信している」との見解を披露し、将来的に参入する可能性が高いことを暗に示唆しました。

また、規制環境がより整えば、自社のトレーダーがクライアントの代わりにコインベースなどの仮想通貨取引所でトレードすることはあり得るとも語っています。

jp.cointelegraph.com

その他、ビットコインの大量保有企業として知られる米NASDAQ上場のマイクロストラテジーが、事業としても仮想通貨分野への参入を計画していることが伝わってきています。

新事業の詳細は明らかにされていないものの、すでに開始している人材募集の内容から、仮想通貨に関する指標やインサイト機能を備えた分析プラットフォームの提供を行うと見られています。

coinpost.jp

【2】世界初のビットコインETFが誕生へ、カナダ当局が承認

カナダのオンタリオ証券取引委員会(OSC)がこのほど、ビットコインETF(上場投資信託)「Purpose Bitcoin ETF(パーパス・ビットコインETF)」の申請を承認したことが明らかとなりました。実際にビットコインETFの上場が行われれば、世界初の事例となる見通しです。

パーパス・ビットコインETFは、トロントに本拠を置く資産運用会社「Purpose Investments Inc(パーパス・インベストメンツ)」が組成。「ビットコインを長期保有資産として投資し、保有する」ことを目的としたもので、トロント証券取引所(TSX)に「BTCC」のティッカーシンボルで上場され、カナダドル(CAD)で取引されることになるようです。

また、原資産となるビットコインの保管については、カナダの商業銀行Cidel Bank Canada傘下のカストディ企業Cidel Trust Companyがメインで行い、米大手仮想通貨取引所Gemini(ジェミニ)がサブカストディアンを担うとしています。

ビットコインETFを巡っては、世界最大の金融市場であるアメリカでも積極的に申請が行われているものの、これまで米証券取引委員会(SEC)は信頼の置けるカストディサービスの欠如や価格操作への懸念などを理由に否認し続けています。

ただ、先週11日には世界最大級の信託銀行であるバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)が、年内にも仮想通貨カストディサービスに参入することを明らかにしており、SECが挙げる懸念のひとつがクリアとなるとの期待があります。

今回、カナダで世界初のビットコインETFの承認事例が誕生したことで、これまで承認に二の足を踏んでいたSECのスタンスにも変化が生まれるのかが注目されることになりそうです。

www.reuters.com

本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。