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ビットコイン先物の取引高が急減、2月のピークから12分の1に|ヴァージンビットコインに20%のプレミアム価値?

本日2020年3月10日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は824,000円前後(時価総額:約15.04兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べてほぼ横ばいの水準です。
新型コロナウイルスの感染拡大を背景とする金融市場の混乱が継続し、NYダウが過去最大の下げ幅となる2,013ドル安を記録した中、ビットコインも日本時間10日12時頃に一時7,636ドルへと続落。ただ、その後は買い戻しが優勢となり、10時頃には一時7,966ドルまで値を戻しています。

本日の記事では、シカゴ・マーカンタイル(CME)のビットコイン先物の取引が急減しているとの話題や、ヴァージン・ビットコインの価値に関する見解を取り上げたいと思います。

 

【1】ビットコイン先物の取引高が急減、2月のピークから12分の1に

新型コロナウイルスの感染拡大にを背景に、ビットコイン価格も暴落が続く中、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)でビットコイン先物の取引高が急減しています。

現物ビットコインが2月13日に10,517ドルの年初来高値を付けた中、CMEビットコイン先物の日次取引高(Daily Volume)も拡大基調が続き、2月18日に11億ドル(約1,136億円)と今年最大の取引高を記録。また、未決済建玉残高(Open Interest)も、2月17日時点で3億3,800万ドル(約349億円)まで積み上がっていました。

しかし、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が本格化し、金融市場の混乱が発生し始めると、ビットコイン先物の取引高も急減。3月6日には、ビットコイン先物の日次取引高が、8,800万ドル(約90億円)とピーク時の約12分の1にまで減少し、未決済建玉残高も2億1,700万ドル(約220億円)まで低下しています。

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CMEビットコイン先物の未決済建玉残高と日次取引高(skewより)

また、CMEビットコイン先物のネット未決済建玉残高(買い残-売り残)を取引主体別に見ると、レバレッジファンド(Leveraged Funds)は2月3日時点で8,500BTCの売り越しだったものの、新型コロナウイルスの影響でビットコイン価格が暴落する中、3月3日時点の売り越し額は13,400BTCへと拡大。

機関投資家(Institutional)も、2月中旬時点では1,100BTCの買い越しとなっていたものの、3月3日時点では165BTCの売り越しに転じています。

一方、2月中旬時点で8,400BTCの買い越しとなっていた小口の個人投資家(Nonreportable)は、ビットコイン価格の暴落が続く中でも大きなポジションの変化は見られず、3月3日時点の買い越し額は7,900BTCと引き続き高水準を維持しています。

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CMEビットコイン先物・取引主体別のネット未決済建玉残高(skewより)

こうしたデータを見る限り、レバレッジファンドが市場動向に敏感に反応した一方で、個人投資家は逃げ遅れている人がかなり多そうです。今後の市場動向次第では、逃げ遅れた個人投資家の諦めの売りが強まり、下げを加速させる可能性もあるため、注意したいところです。

【2】ヴァージンビットコインに20%のプレミアム価値?

ブロックチェーンセキュリティ会社のCyphertrace(サイファートレース)はこのほど、新たに発行された取引履歴のない「Virgin Bitcoin(ヴァージン・ビットコイン)」について、すでに多くの取引履歴があるビットコインと比べて10~20%のプレミアム価値を有しているとの見解を示しました。

ヴァージン・ビットコインとは、マイナーがマイニング報酬として受け取る新たに発行されたビットコインのことを指します。

サイファートレースは、ヴァージンビットコインがプレミアム価値を持つ可能性があるとする理由として、「犯罪使用歴がないこと」と「希少性」の2点を挙げています。

ビットコインは法定通貨と異なり、取引履歴を遡って追跡することができます。そのため、過去に犯罪行為に使われた形跡のあるビットコインは「汚れた」ビットコインとなってしまい、場合によっては規制当局などに差し押さえられるリスクがあるとしています。

また、取引履歴のないヴァージン・ビットコインは、犯罪者にとってマネーロンダリングなどに利用しやすいコインでもあるため、このこともヴァージン・ビットコインの需要に繋がると見ているようです。

なお、サイファートレースは「汚れた」ビットコインについて、個人投資家などの少額の保有者への影響は小さいものの、機関投資家など大口の保有者にとっては気付かないうちに保有してしまう可能性が高くなるとし、懸念を示しています。

ただ、こうした見方には反対意見も多くあります。仮想通貨ジャーナリストのカイ・セジウィック氏は、「ほとんどの人はビットコインの過去の取引履歴を気にすることはない」とし、そもそも「汚染」の概念がないとの見解を示しています。

また、仮想通貨トレーディング会社CMS Holdingsの共同設立者であるダン・マツシェフスキ氏は、過去に仮想通貨金融企業Circle Financialの店頭デスク長として勤務していた際に、ヴァージン・ビットコインにプレミアム価格が付いているのを見たことがないとしています。

coinpost.jp

本日、こちらからは以上です。

 

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