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CMEビットコイン先物が開始、流動性に課題|bitFlyerFXの価格乖離問題

本日2017年12月18日(月)時点のビットコイン情報をお届けします。
16時頃のビットコイン価格は、2,191,000円前後(時価総額:約36.70兆円)です。

先週金曜日の同時刻帯より21万円ほど高い水準です。
週明けのCMEビットコイン先物上場による価格高騰期待で、日本時間12月17日夜には一時227万円台まで上昇しました。海外のドル建て市場では20,000ドル近くまで上げました。

12月18日午前8時にCMEビットコイン先物が20,650ドル(2018年1月限)で取引が開始された後、売り優勢で一直線に下落したことから200万円前後まで急落、その後反発し、220万円台に向けて推移しています。

本日の記事では、遂に上場を果たしたCMEのビットコイン先物の取引状況や、国内最大手取引所bitFlyerにおいて、FX価格と現物価格の乖離が問題となっている状況などを取り上げたいと思います。

 

【1】CMEビットコイン先物が遂にスタート、参加者・流動性拡大が当面の課題

本日12月18日、世界最大のデリバティブ取引所であるCMEに、ビットコイン先物が上場を果たしました。
取引の中心となる2018年1月限で、初値20,650ドルで始まり、安値18,345ドルまで急落した後、値を戻して19,000ドル台で推移している状況です。

Bitcoin Futures Quotes - CME Group

本日午後4時現在、2018年1月限の出来高は637枚、CMEのビットコイン先物は1枚=5BTCで取引されるため、3,185BTC(約70億円)の取引量となります。
1週間先行して上場したCBOEの取引量と大きく変わらず、今のところ国内大手取引所bitFlyer、coincheckの数十分の1といった規模感です。
参加を期待されている機関投資家の多くは、まだまだ様子見といった状況でしょう。

 

午前8時の上場直後からCME先物が大幅下落したことを受け、CME上場期待で高騰していたビットコイン価格が世界中で急落しました。
2時間ほどで下落幅は約20万円に達し、時価総額で言えば3.35兆円ほどが目減りした計算となります。

いくら権威があってもわずか数十億円規模の市場で、36兆円規模のビットコイン市場を牽引していくのは無理がありますので、CME・CBOEの先物価格が世界の指標レートとなるためには、参加者・流動性の拡大が急務といえそうです。

しばらくは両市場(CME・CBOEと、既存の仮想通貨取引所)の参加者が、各々の相場動向を睨みながら、影響力を図り合う期間となりそうです。

 

【2】bitFlyerFXが現物価格との乖離拡大で取引制限を示唆 ⇒ FX価格は一時暴落

日本時間12月17日午前11時頃、国内最大手取引所bitFlyerが過熱しているレバレッジ取引(bitFlyerFX)に対して、取引制限や追加手数料を掛けることを示唆する内容をツイートしたことをきっかけに、一時288万円にまで高騰していたbitFlyerFX価格は1時間半で48万円ほど暴落しました。

 

 

最大15倍のレバレッジが効くbitFlyerFXでは、以前から現物取引価格と比較して10%(20万円)ほど高いレート水準で推移していましたが、先高感が広がる中、投資家効率が良いFX取引に買いが集中したことで、現物価格との乖離が更に広がり、ピーク時には乖離率が30%にも達していました。

bitFlyerではFX市場レートが現物市場と連動するよう、現物の受け渡し決済制度を定めており、20%以上の乖離が生じれば現物市場・FX市場での裁定取引が可能となる設計ではありました。
(高いFXを売り、安い現物を買って現渡し決済すれば20%の手数料を払っても利益)

ただ、これまで20%を超える乖離はほぼ発生していなかったことと、手作業での個別申請という使い勝手の悪さも相まって、認知度は低い状況でした。

Lightning FXで現引・現渡による決済はできますか? - ビットコインのサポート【bitFlyer】

現引・現渡による決済は1回につき1BTC以上100BTC以下に限りお受けしております。
現引・現渡による決済は1週間に1度までとさせていただきます。
ご要望はお問い合わせフォームよりお知らせください。
手数料は当社より手順等詳細のご案内をお送りした日の翌営業日に決まります。
計算日における当社任意時点のLightning FX板の加重平均約定価格 x 建玉数量 x 20%で算出した日本円の金額となります。

 

今回、乖離が想定以上に広がったため、bitFlyerは取引制限・追加手数料を示唆し、加熱したFX市場を冷まそうとした格好ですが、その影響でFX価格が暴落し、突然のアナウンスで損失を被った買い方からクレームが出ている模様です。なお、一時10%強まで縮小したFX価格と現物価格の乖離は、その後再び20%近くまで拡大しています。

先物取引方式であれば、納会日に現物市場価格で精算されるため、乖離が広がり続けることは考えにくいですが、納会日がないFX方式では別の手立てを用意しないと歯止めが効かない恐れがあり、現物市場と連動しない市場と認識されてしまえば、法的裏付けがはっきりしないだけに今後、存在意義が問われる可能性もあります。

ローカル市場ならともかく、bitFlyerFXは世界最大のビットコイン取引量を誇る市場となっており、世界の相場に大きな影響を与える存在であるという面からも、今後bitFlyerがどのような市場管理制度を導入するか注目されます。

 

本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。