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G20がデジタル通貨を事実上容認へ、10月から規制論議を本格化|BTCのハッシュリボンに「買いシグナル」点灯、史上11度目

本日2020年7月14日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は990,000円前後(時価総額:約18.24兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べてほぼ横ばいの水準です。
特段の新規材料がなく、出来高も細っているビットコインは、概ね9,200ドル~9,300ドルの非常に狭いレンジ内で膠着感の強い展開が続いています。

本日の記事では、G20がデジタル通貨を事実上容認する方針であるとの報道や、ビットコインのハッシュリボンに買いシグナルが点灯した話題を取り上げたいと思います。

 

【1】G20がデジタル通貨を事実上容認へ、10月から規制論議を本格化

共同通信は11日、20ヵ国・地域(G20)が、現金に代わる決済手段として「デジタル通貨」を事実上容認する方向で調整を進めていると報じました。

G20は今後、マネーロンダリングの防止など規制論議を10月にも本格化させる考えで、10月15日~16日のG20財務大臣・中央銀行総裁会議(米ワシントン)、11月20日~22日のG20首脳会議(サウジアラビア・リヤド)に先立ってスタートさせるようです。

G20はこれまで、公共政策への影響やマネーロンダリング等の不正行為への懸念から、デジタル通貨には慎重な姿勢を示し、Facebookが発行を計画している「リブラ」など、民間企業の動きをけん制してきました。

しかし、中国のデジタル人民元がテスト運用に入り、カンボジア中央銀行もデジタル通貨(CBDC)「バコン」の発行を年内にも行う見通しであるなど、国家レベルでもデジタル通貨発行の動きが本格化。

これまで発行に消極的だった日本でも、CBDCの技術的な課題を解決するため、日本銀行がCBDCの実証実験の準備を進めていることが明らかとなったほか、アメリカも慎重姿勢を転換させるなど、世界各国の中央銀行がCBDCの導入に向けて具体的な動きを見せ始めていることから、G20としても対応を迫られた形となっています。

jp.cointelegraph.com

【2】BTCのハッシュリボンに「買いシグナル」点灯、史上11度目

コロナショック後の戻り高値圏で退屈なレンジ相場が続くビットコインですが、市場では値動きに対するマイナーの売却圧力を可視化した指標「ハッシュリボン」に、歴史上11度目となる買いシグナルが点灯したことが話題となっています。

ハッシュリボンとは、ハッシュレートの2つの移動平均線で構成されるもので、30日移動平均線が60日移動平均線をデッドクロスした場合、マイナーの降伏を示す弱気シグナルと受け止められます。

一方、逆にゴールデンクロスした場合、コスト競争力の低いマイナーが淘汰され、新しく採掘したコインを蓄積できる効率的なマイナーへと世代交代が進んだと捉えられることから、買いシグナルと考えられています。

なお、直近では今年4月末にも買いシグナルが点灯していますが、これはコロナショックと半減期が重なった時期であることから、市場ではノイズと考えている人も多いようです。

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ビットコインのハッシュリボン(Tradingviewより)

ハッシュリボンが注目される背景には、過去の買いシグナル点灯後のパフォーマンスの良さがあります。

デジタル資産運用会社カプリオールのチャールズ・エドワーズ氏が昨年末に公表した、過去の買いシグナル点灯後のパフォーマンスを見ると、買いシグナル点灯からピークまでの上昇率は平均で5,000%を超える大きなものとなっています。

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ハッシュリボンの買いシグナル点灯後のパフォーマンス

(チャールズ・エドワーズ氏Twitterより)

ただ、これには注意したい点もあります。まず、買いシグナルが点灯した時期のほとんどは、今とは市場環境が全く異なる2017年の仮想通貨バブル以前の黎明期であり、パフォーマンスの良さと指標との関連に必ずしも有意性があるとは言い切れないことです。

また、平均5,000%超という高い上昇率も冷静に捉える必要があります。この数値は仮想通貨バブル以前の黎明期のデータによってかさ上げされている面が大きく、2019年1月の点灯時のパフォーマンスは283%と、平均値からは大きく乖離しています。

さらに、仮にパフォーマンスと指標の関係に有意性があったとしても、買いシグナルの点灯から実際に上昇するまでにはタイムラグが生じるケースも多くあります。例えば、2019年1月に買いシグナルが点灯した際には、点灯後の約1ヵ月は下落が続き、点灯時の価格を上回るまでにはそこからさらに約2ヵ月を要しています。

市場がハッシュリボンに関心を持っていることは確かであり、買いシグナルの点灯は無視できるものではありませんが、上記の様にシグナル点灯を絶対視すべきでもなく、投資家は冷静な目で買い場を探っていきたいところです。

本日、こちらからは以上です。

 

 

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