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イラン政府、仮想通貨マイニング業者1000社超にライセンス付与|中国人民銀・前副総裁「デジタル人民元の発行急ぐべきでない」

本日2020年1月28日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は990,000円前後(時価総額:約18.02兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約48,000円高い水準です。
ビットコインは週末から続く堅調地合いが継続し、日本時間28日10時頃に一時9,150ドルまで上昇。今月中旬に失敗した200日移動平均線の明確な上抜けに、再チャレンジする形となっています。

本日の記事では、イラン政府が仮想通貨マイニングライセンスの大量付与を行ったとの報道や、中国人民銀行(PBoC)の前副総裁によるデジタル人民元を巡る発言を取り上げたいと思います。

 

【1】イラン政府、仮想通貨マイニング業者1000社超にライセンス付与

イランのメディアFinancial Tribune(フィナンシャル・トリビューン)はこのほど、同国のNGO「ICTギルド・オーガニゼーション」の幹部の話として、産業鉱山貿易省が1,000社以上の仮想通貨マイニング業者にライセンスを付与したことを明らかにしました。

イランでは、国の補助金を受けた安価な電力を転用してマイニングを行う業者が続出したことから、過去2年ほどでマイニング産業が劇的な成長を見せていました。

しかし、マイニングの拡大で電力消費が急増し、電力網が不安定化したこともあり、政府は昨年7月、仮想通貨マイニングを正式な産業活動と認める代わりに、ライセンス制を採用。30kw以上の設備を持つマイナーにのみライセンスが認められたため、小規模業者は排除される形となりました。

また、電気代も国内一般消費者向け価格より50%ほど割高な料金に設定されたほか、補助金付き電力の利用等の違法なマイニング活動を通報した人に報奨金を与える制度も設けるなど、締め付けを強めた影響によってイランでマイニングを行う魅力は以前より薄れ、直近ではライセンスを持つ限られた業者だけが稼働している状況にありました。

今回、ライセンスを大量に付与した理由は定かではありませんが、イラン国内で依然として仮想通貨の取引が認められていないことを踏まえれば、前向きなライセンス付与と捉えるのは難しいと言えます。

実際のところ、今月初めにアメリカ軍がイランのソレイマニ司令官を暗殺したことで両国の関係が悪化し、追加の経済制裁が行われることも懸念される中、新たな資金源を期待しての行動と考えるのが妥当なのかもしれません。

coinpost.jp

【2】中国人民銀・前副総裁「デジタル人民元の発行急ぐべきでない」

中国人民銀行(PBoC)の前副総裁であり、現在は国際通貨基金(IMF)のマネージングディレクターとなっている朱民氏はこのほど、「中国はリブラに関するグローバルな規制の枠組みに参加し、議論を深める必要がある」と指摘したうえで、PBoCが開発を進めているデジタル人民元(DCEP)について、発行を急ぐべきではないとの見解を示しました。

PBoCは、Facebookがリブラ構想を発表したことに対する危機感から、デジタル人民元の開発を加速させており、すでに基本設計が完了したことを発表しているなど、中央銀行によるデジタル通貨(CBDC)の発行においてリード役になろうとしています。

しかし、朱民氏はデジタル通貨が金融の未来であり、PBoCがデジタル人民元を検討するのは自然の流れとしつつも、そのあまりに速すぎる開発スピードに触れ、「いずれボロが出る。中国政府は一度立ち止まり、デジタル人民元の開発を見直すべき」と懸念の声を挙げています。

同氏がこのような発言を行う背景には、世界の主要国が仮想通貨規制やCBDCを巡って国際的な協調を進めている中、中国が孤立するのではないかとの懸念があると考えられます。

今月21日には、日銀が欧州中央銀行(ECB)など6つの中央銀行や国際決済銀行(BIS)と共に、CBDCに関する共同研究グループを設立すると発表。また、同24日に閉幕した世界経済フォーラム(WEF)のダボス会議では、CBDCに関するフレームワークの作成や、デジタル通貨のガバナンスの枠組みを設計するための国際連合組織の設立が発表されています。

中国としては世界に先駆けてデジタル人民元を発行することで、通貨覇権を握りたいとの考えがあるとは思いますが、デジタル人民元が限られた国でしか使えない中途半端な通貨とならないためにも、開発を焦らずにまずは国際的な議論に加わるというのは十分に考慮すべく選択肢と言えそうです。

PBoCがこのままデジタル人民元の発行に向けて突っ走るのか、それとも一旦立ち止まって態勢を整えるのか、今後の動きに注目したいところです。

jp.cointelegraph.com

本日、こちらからは以上です。

 

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