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ARKInvest、「今後5~10年でBTC市場は1~5兆ドル規模に」|グレイスケールが過去1週間で17100BTC購入、保有シェア2.4%に

本日2020年9月29日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,130,000円前後(時価総額:約20.90兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約18,000円安い水準です。
週末から堅調地合いが続いていたビットコインですが、50日移動平均線付近では上値が重く、日本時間29日8時頃に一時10,628ドルへと下落しています。

本日の記事では、米投資ファンドARKInvestが公表したビットコインに関するレポートや、グレイスケールによるビットコイン追加購入の話題を取り上げたいと思います。

 

【1】ARKInvest、「今後5~10年でBTC市場は1~5兆ドル規模に」

“破壊的イノベーション”への投資に特化したニューヨークを拠点とするファンドARKInvestmentの仮想通貨アナリストであるYassine Elmandjra氏はこのほど、「Bitcoin As An Investment(投資としてのビットコイン)」と題したレポートを公表しました。

レポートの中でElmandjra氏は、今後5~10年間でビットコインの市場規模が、現在の約2,000億ドル(約21兆円)から1~5兆ドル(約105~525兆円)規模に拡大する可能性があるとの見解を示しています。

同氏はこうしたビットコイン市場の拡大を引き起こす市場機会として、4つの要因を挙げています。

まず1つ目が、「ビットコインがグローバルな決済ネットワークになること」です。Elmandjra氏はビットコインについて、中央銀行のような中央集権的な機関がその価値を操作することができず、取引を検閲することもできないため、銀行や企業にとって適切な決済ネットワークになり得ると指摘。

アメリカだけでも合計14兆7,000億ドルの預金が、銀行間で毎年1兆3,000億ドルの決済を生み出しているが、もしビットコインが同等の預金速度で決済量の10%を獲得した場合、そのネットワークの価値は現在の7倍以上となる1兆5,000億ドルに拡大すると見ています。

2つ目に挙げたのは、「個人の資産を保護する手段となること」です。Elmandjra氏はビットコインが非ソブリン資産であることから、個人資産が政府による没収や法定通貨インフレから守ることができると指摘。

もしこうしたリスクが起きる確率が世界平均で5%だった場合、ビットコインに資産の一定程度を配分することが賢明となり、ビットコインの時価総額は現在の10倍以上となる2兆5,000億ドルへと上昇する可能性があるとしています。

3つ目は、「デジタルゴールドとして機能すること」です。もしビットコインが価値の保存手段として金(ゴールド)の市場シェアの10%を獲得した場合、その時価総額は現在の約5倍となる1兆ドルに押し上げられる可能性があると予想しています。

最後の4つ目は、「新興国で法定通貨切り下げに対するヘッジとして機能すること」です。高インフレによって法定通貨の減価が進む新興国では、資産価値を守るための貯蓄手段としてすでにビットコインが活用されていますが、現在はインフラ面の問題などから経済全体に広がるまでには至っていません。

しかしElmandjra氏は、今後インフラの整備が進むにつれ、こうした新興国でビットコインが爆発的に普及する可能性があると指摘。もし、ビットコインが主要な法定通貨(ドル、ユーロ、円、元)を除いた世界のマネタリーベースのうち5%を獲得できれば、時価総額は1兆2,000万ドルに達する可能性があると見ています。

Elmandjra氏が指摘している4つの要因は、ビットコインにとっての最も理想的なシナリオと言え、全てが現実になる可能性は低いと思いますが、各国が大規模な金融緩和策や財政支出を行う中、資産価値の保存手段としてビットコインへの関心が高まっているのは確かであり、今後もそうした動きが拡大するのか注目したいところです。

coinotaku.com

【2】グレイスケールが過去1週間で17100BTC購入、保有シェア2.4%に

仮想通貨データサイトBybtは27日、仮想通貨ファンドのグレイスケール・インベストメンツが、過去1週間で17,100BTC(約193億円)を追加購入していることを明かしました。

今回の追加購入により、グレイスケールが保有するビットコインの総数は449,900BTC(約5,080億円)となっており、現在の発行枚数(1,850万2,812BTC)の約2.4%に達したことになります。

なお、ビットコインは総供給量である2,100万BTCのうち、すでに約90%は市場に流通済みであり、マイニングできる枚数は残り250万BTCを切っています。

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グレイスケールのBTC保有量(Bybtより)

グレイスケールが提供しているオープンエンド型のビットコイン投資信託「グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)」は、1受益証券当たりのBTC保有比率が、ビットコインの市場価格に連動する投資成果を目指した商品となっており、適格投資家は私募により日次の1受益証券当たりビットコイン持分価値で投資することができます。

GBTCの市場価格は、ビットコイン価格に対して「プレミアム(価格乖離)」が発生するのが常態化していますが、これは資産をカストディアンに預けることが習慣となっている機関投資家にとって、投資家自身が秘密鍵を保有しなくていいという利便性が魅力的であり、需要が集中していることが要因だとされています。

GBTCのプレミアムは、機関投資家の動向を示す指標のひとつとして注目されており、ここ最近の傾向としてプレミアムが10%程度まで縮小してくると、その後に比較的大きな上昇が発生しているように思います。

例えば、今年の1月後半や4月、7月などがこれに該当します。今月25日時点のプレミアムは10.26%となっており、もしかしたら近いうちに年初来高値に再度チャレンジする展開がくるかもしれません。

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GTBCのプレミアム(ychartsより)

本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。