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コロナショックで仮想通貨投資家の心理は「極端な恐怖」状態に|20年のビットコイン価格予想は平均22,866ドル、Kraken調査

本日2020年3月31日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は700,000円前後(時価総額:約12.80兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約50,000円高い水準です。
日本時間30日9時頃に一時5,856ドルと一週間ぶりの安値を付けたビットコインですが、その後は日米欧の株価上昇も追い風となり、買い戻しが優勢になると、同31日7時頃には一時6,630ドルまで反発しています。

本日の記事では、コロナショックの中での投資家心理の動向や、大手取引所クラーケンがユーザーに実施した2020年の仮想通貨市場に関するアンケート調査を取り上げたいと思います。

 

【1】コロナショックで仮想通貨投資家の心理は「極端な恐怖」状態に

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月13日に一時3,850ドルの安値を付けて以降、上値は重いながらも緩やかな反発傾向にあるビットコイン相場ですが、市場のセンチメントは依然として恐怖感の強い状況にあるようです。

データプラットフォーム「Alternative.me(オルタナティブ・ドット・ミー)」によると、仮想通貨投資家の心理を示す「恐怖と欲望指数(Crypto Fear & Greed Index)」は30日時点で「10」と、2019年8月以来の低水準を記録。これは、仮想通貨バブルの崩壊でビットコイン価格が3,000ドル付近まで下落した2018年12月と同レベルだということです。

恐怖と欲望指数は、ボラティリティやモメンタム、取引量など5項目を基に、0から100までの数値で表示。0が「極端な恐怖」、100が「極端な欲望」の状態を表しており、足元の投資家心理はほぼ「極端な恐怖」の状態にあると言えます。

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恐怖と欲望指数(Alternative.meより)

一方、SNSへの投稿を基にした投資家心理に関するデータでは、また違った結果がもたらされています。

仮想通貨市場の行動分析サービスを提供するSantiment(サンティメント)は29日、「Twitter上のソーシャルグラフでは、ポジティブな感情が残っていることがトラッキングできている」と指摘。

同社によると、価格が暴落した3月12~15日にかけてネガティブな指数が増加した一方で、ポジティブな指数も大きく上昇しているといい、価格の下落を好機と捉える投資家が多くいる可能性があるようです。

ただ、Twitter以外のSNSやチャットツールではネガティブな反応が多くを占めているとのことで、Twitterはボットを活用したスパム投稿も多いだけに、額面通りに受け取るのは難しいと思われます。

しかし、「強気相場は悲観の中に生まれる」という言葉もあるように、現在の恐怖心理の強い状況は、買い場が近づいていることの裏返しと捉えることもできるため、冷静な目でしっかりとアンテナを張っておく必要がありそうです。

【2】20年のビットコイン価格予想は平均22,866ドル、Kraken調査

大手仮想通貨取引所Kraken(クラーケン)がユーザーを対象に実施したアンケート調査の結果を発表し、2020年のビットコイン価格予想が平均で22,866ドル、中央値で19,424ドルとなったことがわかりました。

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BTCとETHの2020年予想価格まとめ表(Krakenより)

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2020年BTC予想価格の分布図(Krakenより)

調査は、2020年1月にクラーケンのVIPユーザー400人を対象に行われたもので、回答者の構成は投資家(41%)、トレーダー(40%)、機関投資家(15%)、決済業者(2%)、取引所(1%)、マイナー(1%)となっています。

アンケートの詳細を見ると、仮想通貨市場について「強気相場(Bull Market)」にあるとした人は回答者の44%を占めた一方、「弱気相場(Bear Market)」にあるとした人は22%、「わからない」とした人は34%となっています。

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仮想通貨市場の現状に関する認識(Krakenより)

また、今後12ヶ月において何が仮想通貨の成長させるかについての回答は、中央銀行や企業、リテールなどにおける「採用(adoption)」が19%、「半減期(BTC's Halving)」が15%、政治的な「衝突(Conflict)」が11%、「取り残されることへの恐れ(FOMO)」が9%などとなっています。

2019年6月にバブル崩壊後の高値を付けて以降、年末にかけて軟調な展開が続いていたビットコインですが、普及の進展や5月に控える半減期への期待から、この時点では先行きに強気なユーザーが優勢だったようです。

ただ、このアンケートは新型コロナウイルスの感染拡大がまだ一部の国にとどまっている段階で実施されたものであり、その後の価格暴落や社会情勢の激変で投資家のセンチメントも大きく変わっている可能性があります。

過去のバブル崩壊局面では強気姿勢を維持していた仮想通貨コミュニティですが、今回のコロナショックにおいてもそうしたスタンスを保っているのか、引き続き注目していきたいところです。

kraken.docsend.com

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。