ビットコインの値動きや最新情報を、あなたに分かりやすく伝えたい

分かりやすさ重視で、技術的な説明は極力省きます。噛み砕きすぎて一部不正確だったり、解説に主観が交じったりもしますが、分かりやすさ重視のためとご理解ください。

エルサルバドル大統領、ビットコインを法定通貨とする法案提出へ|イーロン・マスク氏、Twitterでビットコインとの別れを示唆?

本日2021年6月7日(月)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は3,900,000円前後(時価総額:約74.42兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べてほぼ横ばいの水準です。
週末のビットコインは、35,000ドル~38,000ドル程度の狭いレンジ内で、方向感に欠ける値動きが続きました。

本日の記事では、エルサルバドル大統領がビットコインを自国の法定通貨として認める法案を議会に提出することを明らかにした話題や、イーロン・マスク氏が再び意味深なツイートを行った話題を取り上げたいと思います。

 

【1】エルサルバドル大統領、ビットコインを法定通貨とする法案提出へ

中央アメリカの小国、エルサルバドル共和国のナジブ・ブケレ大統領は5日、ビットコインを法定通貨として認める法案を、今週にも議会に提出する計画であることを明かしました。

米フロリダ州マイアミ市で開催されたビットコインカンファレンス「Bitcoin 2021」に、ブケレ大統領がビデオ出演した際に明らかとなったもので、現時点では詳細は不明であるものの、もし法案が承認されれれば、世界で初めてビットコインを法定通貨として採用する国が誕生することとなります。

ブケレ大統領は、国民の約7割が銀行口座やクレジットカードを持っていない一方で、出稼ぎ労働者などからの国際送金がGDPの約2割相当に上っていることについて言及。送金に数日を要したり、10%超の高額な手数料がかかったりと問題が多い中、ビットコインを基盤とする新たな金融エコシステムを構築することで、国民の生活と未来の改善に繋がるとの見解を示しています。

また、大統領は「ビットコインの時価総額は6,800億ドル(約74兆4,700億円)。そのうちの1%がエルサルバドルに投資されれば、GDPが25%増加する」とコメントしており、ビットコインの法定通貨化が新たな投資誘致にも繋がるとの期待の声も挙げています。

なお、エルサルバドルでは元々、法定通貨として自国通貨コロンが存在していました。しかし、2001年に経済のドル化(ダラーライゼーション)を推し進めるのに伴いコロンの使用は停止され、現在は米ドルが法定通貨となっています。

そのため、今回のエルサルバドルの方針は、「通貨発行権がない」、「国民のほとんどが銀行口座を持っていない」、「出稼ぎ労働者からの送金が経済の重要な構成要素になっている」といった、ビットコインの法定通貨化を進めやすい環境が重なったことによるレアケースであるため、これを受けて直ちに他国も追随すると考えるのは早計だと言えそうです。

ただし、仮にエルサルバドルでビットコインが法定通貨となれば、今後、従来の法律の枠組みでは色々と問題が生じてくる可能性があるため、そういう意味では既存のルールに一石を投じる大きな出来事となるかもしれません。

今回の報道を受けて、国内最大級の仮想通貨取引所bitFlyerの創業者である加納裕三氏は、「ビットコインを法定通貨とする国が登場すると、外為法の外国通貨に該当する可能性が発生する。そうなると様々な法律の抜け穴ができてしまう。また仮想通貨の定義にも矛盾が生じてしまう」と問題点を指摘しています。

現行の外為法(外国為替及び外国貿易法)では、日本円を単位とする通貨を「本邦通貨」、本邦通貨以外の通貨を「外国通貨」と定義していますが、エルサルバドルがビットコインを法定通貨とした場合、ビットコインが外国通貨に該当してくる可能性があります。

しかし、改正資金決済法で暗号資産(仮想通貨)の定義のひとつとして、「本邦通貨及び外国通貨並びに通貨建資産を除く」と明記されていることから、加納氏はビットコインが暗号資産としてみなされなくなるかもしれないと指摘。資金移動業や前払式支払手段などにも抜け穴ができる可能性があることから、早期にルールを明確化するよう求めています。

coinpost.jp

【2】イーロン・マスク氏、Twitterでビットコインとの別れを示唆?

米電気自動車大手テスラや米宇宙開発大手スペースXの創業者イーロン・マスク氏が、再びビットコインに関する意味深なツイートを連投したことが話題となっています。

マスク氏は4日、「#Bitcoin」とひびの入ったハートマークの絵文字を、別れ話をする恋人の写真と共に投稿。その恋人の写真には、大切な人との別れを連想させる米人気ロックバンド「リンキン・パーク」の代表曲「In The End」の歌詞を引用した文章も記載されていました。

このビットコインとの別れ、つまりビットコインの売却を示唆するかのようなツイートを受けて、ビットコイン価格は一時1,000ドル超の下落となる場面が見られました。

同氏のツイートを巡っては、今年2月と5月にテスラによるビットコイン決済の導入及びその停止に関する投稿を行ったことで、ビットコイン価格を乱高下させるなど、これまでにも度々市場に大きな影響を与えていることから、市場関係者らからは「相場操縦だ」などと懸念の声が多く挙がっていました。

こうした状況を見かねた米証券取引委員会(SEC)は1日、テスラに対してマスク氏のツイッター利用を監督できていないことを指摘する書簡を送り、牽制を行っています。

一方で、決済ネットワーク会社マーキュリオのグレッグ・ワイズマンCOOは、「投資家はイーロン・マスクのツイートを無視することを学び始めている。実際、今回の価格下落はこれまでよりも大きくなかった」と指摘。将来的には、マスク氏のツイートとは無関係な健全な市場になるだろうとの見解を示しています。

 本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。