本日2020年12月17日(木)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は2,250,000円前後(時価総額:約41.78兆円)です。
昨日の同時刻帯と比べて約250,000円高い水準です。
機関投資家の相次ぐ参入が需給面・マインド面に好影響を与える中、ビットコインは日本時間16日22時42分頃に史上初となる20,000ドルの大台を突破。節目となるラインを抜けたことで上昇に弾みがつくと、同17日12時頃には一時22,190ドルまで上値を伸ばしています。
ただ、アジアが中心だった2017年のバブル期は、日本の取引所で価格のオーバーシュートが発生していたほか、当時よりも大幅に円高が進んでいることから、円建てでは史上最高値(bitFlyer史上最高値:2,312,100円)の更新には至っていません。
本日の記事では、機関投資家のビットコイン投資を巡る新たな動きを取り上げたいと思います。
【1】米投資会社ワン・リバー、来年初に仮想通貨保有額を10億ドルに拡大へ
米投資会社ワン・リバー・アセットマネジメントのエリック・ピータースCEOはこのほど、機関投資家による関心の高まりを受けて、仮想通貨投資に特化した投資会社ワン・リバー・デジタル・アセットマネジメントを新たに設立したことを発表しました。
また、すでに約6億ドル(約620億円)相当のビットコインとイーサリアムを保有していることを明かしたうえで、これを2021年初めにも約10億ドル(約1,030億円)規模にまで拡大させる方針も併せて明らかにしています。
ちなみに、現在保有するビットコインについては、価格の急騰を招かないように慎重に購入を進め、11月に16,000ドルに到達する前に買い集めを済ませたようです。。
ピータース氏は、「この新たな資産クラスには、一世代に一度のアセットアロケーションが起きるだろう。資金流入はまだ始まったばかりだ」と語り、仮想通貨が中長期的な投資対象になると見ています。
なお、ワン・リバー・デジタルには、欧州大手ヘッジファンドであるブレバン・ハワード・アセット・マネジメントの共同創業者アラン・ハワード氏が様々な形で支援を実施。
ワン・リバー・デジタルへの出資や、同社の仮想通貨ファンドへの投資を行っているほか、自身が運営するヘッジファンドのエルウッド・アセットマネジメントを通じて、トレーディングサービスやマーケット分析、テクニカルサポートなども提供しているようです。
【2】英大手投資会社ラファーがBTC購入、ゴールドの売却資金を充当
英大手投資会社ラファー・インベストメントは15日、上場先であるロンドン証券取引所に開示情報を掲載し、主力ファンド「マルチ・ストラテジー・ファンド」を通じてビットコインを購入していることを明らかにしました。
ラファー・インベストメントは、個人の富裕層やファミリーオフィス、年金基金など、6,600の顧客を有しており、運用資産額は約203億ユーロ(約2兆5,600億円)に上っています。
具体的な購入額は明らかにしていないものの、ラファーはビットコインへのエクスポージャーはポートフォリオの2.5%であり、11月に金(ゴールド)のポジションを削減して得た資金を充当して購入したとしています。
また、ビットコインへの投資の理由については、「世界の主力通貨の継続的な切り下げに対する保険」だと説明。ゴールドやインフレ連動債などのポジションの方がより大規模ではあるものの、「ビットコインはポートフォリオを分散させ、金融市場のリスクヘッジの役割を果たすだろう」との見解を示しています。
米銀行大手JPモルガン・チェースは先週、機関投資家がビットコインをデジタルゴールドとして受け入れつつあることが、今後数年に渡ってゴールドに「構造的な逆風」をもたらす可能性があるとの見解を示していますが、今回のラファーの動きはこうした見方を裏付ける事例のひとつと言えそうです。
本日、こちらからは以上です。