本日2021年6月29日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は3,800,000円前後(時価総額:約71.35兆円)です。
昨日の同時刻帯と比べてほぼ横ばいの水準です。
反発の流れが一服したビットコインは、34,000ドル~35,000ドル付近での小動きが続いています。
本日の記事では、南米パラグアイの議員がビットコイン法定通貨化の憶測を否定した話題や、コインベースがドイツの規制当局から仮想通貨カストディ事業のライセンスを取得した話題を取り上げたいと思います。
【1】パラグアイ、BTC法定通貨化に関する憶測を否定
南米パラグアイは、エルサルバドルに続きビットコインの法定通貨化を目指すとの憶測を否定しました。
エルサルバドルでのビットコイン法案の可決を受けて、中南米諸国の一部政治家が同法案への支持を表明する状況にありました。
中でも、パラグアイのカルロス・レジャラ下院議員は今月7日、自身のTwitterアイコンにビットコインの支持を示す「レーザーアイ」を加えたうえで、「我が国は、新たな世代ともに前進していく必要がある。パラグアイを革新すべく今週、新たな重要プロジェクトが始動する」とコメント。
また、同17日にはビットコイン関連の法案を7月にも議会に提出する予定であることを明らかにしたため、市場の一部ではエルサルバドルと同様に、パラグアイでもビットコインの法定通貨化に向けた動きが進むのではないかとの期待がありました。
しかし、ロイター社の取材に応じたレジャラ議員は、提出を予定している法案について、「これはデジタル資産法案であり、エルサルバドルとは異なる。エルサルバドルはビットコインを法定通貨としているが、パラグアイではそのようなことをするのは不可能だろう」と述べ、ビットコインの法定通貨化を完全に否定。
そのうえで、「違法な取引が国内外で横行している。パラグアイ人や外国人がこれらの資産を合法的に使用できるよう規制当局や銀行にも参加してもらいたいと思う。我が国は、クリプト・フレンドリーな国になりたい」とし、あくまでも法案は仮想通貨に対する規制環境を整備するためのものだと語っています。
なお、レジャラ議員は4名で構成される小さな政党のリーダーであるため、現在、他党所属の議員に支持の働きかけを行っているといいます。ロイターによると、他党の議員も法案に関心を示しており、レジャラ議員は承認に自信を持っているようです。
【2】コインベース、独金融監督庁から仮想通貨カストディの認可を取得
ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)は28日、米仮想通貨取引所大手Coinbase(コインベース)のドイツ部門「Coinbase Germany」に対し、仮想通貨カストディ業務と自己勘定取引を行うことを認可しました。
ドイツでは昨年3月に仮想通貨を金融商品とみなす新たなガイドラインが公開され、それに伴いカストディ事業に対するライセンス制度が導入されていますが、BaFinが同ライセンスを発行するのは今回が初ケースとなります。
Coinbase Germanyは、今後数週間のうちにドイツの新規および既存顧客に対し、ローカライズされた製品やサービスを提供していくと説明。また、そのためにドイツのカスタマーサポートチームを強化をしており、近く新機能や新製品を発表する予定だとも語っています。
なお、世界第4位の経済大国であるドイツは、ヨーロッパの中でも仮想通貨に対する規制の整備が進んでいる国のひとつであり、ビットコインノード数のシェアは世界2位の16.01%と、米国(17.23%)に肉迫しています。
コインベースは今月18日にも、日本の金融庁から暗号資産交換業者の登録を受けたことが明らかとなるなど、各国の規制に準拠しながらローカライズした製品・サービスを提供するという王道を歩みながら、世界有数の取引所に成長しています。
対照的に、圧倒的な取引高を誇る世界最大の仮想通貨取引所バイナンスは、各国の規制の網を巧妙にかいくぐりながら事業を拡大させていることから、規制当局にとって目の上のたんこぶとなっています。
今月26日に英金融行動監視機構(FCA)が英国内での事業禁止の警告を行うなど、各国でバイナンスを締め出す動きが目立ってきているだけに、今後、取引所間のパワーバランスにも変化が出てくる可能性もありそうです。
本日、こちらからは以上です。