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欧州フードデリバリー大手「Just Eat」、フランスでBTC決済に対応|栄枯盛衰の「Sushi Swap」、ローンチ数日で創設者が管理権限を譲渡

本日2020年9月8日(火)時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は1,100,000円前後(時価総額:約20.33兆円)です。

昨日の同時刻帯と比べて約10,000円高い水準です。
10,000ドルを巡る攻防が続くビットコインは、日本時間7日21時頃に一時9,880ドルまで下落。ただ、この水準では買い意欲も強く、8日9時頃には一時10,446ドルまで反発しています。

本日の記事では、欧州のフードデリバリー大手によるビットコイン決済導入の話題や、ローンチから2週間足らずでジェットコースターのような展開となっているDeFiプロジェクト「SushiSwap」を取り上げたいと思います。

 

【1】欧州フードデリバリー大手「Just Eat」、フランスでBTC決済に対応

ヨーロッパのフードデリバリー大手「Just Eat」はこのほど、フランス国内15,000以上のレストランからのデリバリーにおいて、ビットコイン決済が可能になったことを明らかにしました。

決済サービスを提供するのは、米大手ビットコイン決済サービスプロバイダーのBitPay。利用者にはその時点でのレートに基づいて計算された金額が請求され、支払われたビットコインはユーロに即時変換したうえで、レストラン側に入金されます。そのため、ビットコイン決済で注文したものをキャンセルした場合、利用者への返金は事前に登録している銀行口座にユーロで行われるようです。

なお、利用する際には事前に専用ウォレットを作成する必要があるものの、決済時に追加で手数料等が課されることはないとのことです。

フランスは元々、コンビニやガソリンスタンドなどをはじめ、街中でビットコイン決済を利用できるシーンが比較的多い国として知られていますが、新型コロナウイルスの流行によってフードデリバリー需要が急拡大する中、ヨーロッパで最もポピュラーなJust Eatのビットコイン決済導入は、さらなる普及に繋がることが期待できそうです。

decrypt.co

【2】栄枯盛衰の「Sushi Swap」、ローンチ数日で創設者が管理権限を譲渡

DeFi(分散型金融)サービスへの関心が急速に高まっている仮想通貨市場。それを裏付けるように、分散型取引所(DEX)の取引高は急増しており、その代表格である「Uniswap」の24時間取引高は、8月30日に約4億2,625万ドル(約453億円)を記録し、過去1ヵ月で10倍以上に増加しています。

これは、米最大級の仮想通貨取引所Coinbaseのプロトレーダー向けプラットフォーム「Coinbase Pro」の24時間取引高(約3億4,806万ドル)を上回る水準のようです。

coinpost.jp

ただ、その一方でコード監査を受けずにローンチするプロジェクトが多いなど、ルール作りが追い付いていない中で無法地帯と化している面もあり、現在の熱狂をかつてのICOバブルと重ね合わせる声は多くあります。

実際、サービスの普及と共にDeFi絡みのトラブル等も増えてきており、直近では「SushiSwap」のジェットコースターのような展開が大きな話題となっています。

SushiSwapは、Uniswapをコピーして作られた分散型取引所です。どちらも流動性提供機能を有しており、流動性提供者には取引手数料の一部が報酬として支払われる仕組みがあるという点では共通していますが、両者の違いとしてSushiSwapへの流動性提供者には、ガバナンストークン「SUSHI」がインセンティブとして発行される点が挙げられます。

ガバナンストークンは、サービスの仕様変更などをする際の投票権であり、本来は経済的な価値があるものではありませんが、昨今のDeFiバブルにおいてはガバナンストークンの価格が何倍、何十倍と値上がりしているケースが多発しています。

そのため、SUSHIトークン目当てにSushiSwapには多額の資金が流れ込み、ロックアップされた資金は8月28日のローンチからわずか数日で10億ドルに到達。SUSHIトークンの価格も、取引所に上場された9月1日に初値の5.6ドルから一時12.43ドル(FTXレート)にまで急騰する場面が見られました。

しかし、今月5日にSushiSwapの創設者であるChef Nomi氏(匿名)が自身のTwitter上で、保有するSUSHIトークンの全て(2,558,644SUSHI)を売却し、1,300万ドル相当のイーサリアム(ETH)に変換したことを明かすと状況が一変。

「出口詐欺」だとSNSは炎上し、SUSHIトークンの価格も高値から90%以上も暴落する事態となりました。

なお、Chef Nomi氏は売却の理由について、「価格を気にせず、技術面に集中するため」だと弁明したものの、換金によって手にしたイーサリアムは、開発やコミュニティ作りへの貢献度に見合ったものだとも述べており、こうした態度がさらに火に油を注ぎました。

ただ、SushiSwapを巡る激動のストーリーにはまだ続きがあります。

SushiSwapは信頼性が失われ、その存続自体が危ぶまれる状況に陥りましたが、大手仮想通貨デリバティブ取引所FTXのサム・バンクマン・フリード(SBF)CEOがホワイトナイトとして名乗りを上げます。

SBF氏はChef Nomi氏に対し、SushiSwapの管理権限を渡すなら、プロジェクトを「死滅させず、前進させる」と提案。Chef Nomi氏はその申し出に応じる形となり、なんとかSushiSwapの存続が決まりました。

こうした流れをコミュニティも好意的に受け止め、SUSHIトークンの価格は最安値の1.095ドルから3.50ドルまで反発しています。

SushiSwapが消滅とならなかったことは喜ばしい反面、現在のDeFi市場の危うさもまざまざと見せつけられた形で、投資家はいま一度冷静な目を持ちたいところです。

本日、こちらからは以上です。

 

本ブログはビットコインなどの情報提供を目的としますが、内容の正確性を保証するものではありません。仮想通貨の取引はご自身の判断で行なってください。