本日2021年10月22日（金）時点のビットコイン情報をお届けします。
13時頃のビットコイン価格は7,100,000円前後（時価総額：約134.35兆円）です。
昨日の同時刻帯と比べて約270,000円安い水準です。
日本時間20日に一時66,999ドルまで史上最高値を更新したビットコインですが、その後は売りに押され、同22日8時頃には62,050ドルまで反落しています。
本日の記事では、米国初の公的年金基金による仮想通貨投資の事例や、米大手デリバティブ取引所Cboeによる仮想通貨取引所の買収の話題を取り上げたいと思います。
【１】米テキサス州の消防士年金基金、2,500万ドル相当の仮想通貨を購入
米テキサス州ヒューストンの消防士年金基金「Houston Firefighters’ Relief and Retirement Fund」が、米デジタル資産管理会社NYDIGを通じて、ビットコイン（BTC）とイーサリアム（ETH）を計2,500万ドル（約28.5億円）分購入したことが明らかとなりました。
米国の公的年金制度が仮想通貨への投資を明らかにしたのは、今回が初ケースとなるようです。
同基金はテキサス州で最大級の年金組織であり、6,600人以上の消防士（退役者含む）とその家族を支援するための資金を運用。現役消防士から給与の9％、ヒューストン市からその2倍以上が拠出されており、2020年時点の資産運用規模は39.8億ドル（約4,550億円）に上っています。
基金の最高投資責任者アジット・シン氏は、「仮想通貨への投資は基金のリスクを管理する1つの手段だと考えている。プラスの期待収益を持ち、他の全ての資産クラスとの相関性も低い」とコメントしています。
全米州退職金管理者協会（NASRA）によると、米国の各州・地方自治体が運用する年金基金は、計5.5兆ドル（627.6兆円）以上に達するといいます。
今年9月には、米バージニア州の2つの大手公的年金基金が、仮想通貨ファンド「Parataxis Special Opportunities Fund」への5,000万ドル（約57.6億円）規模の投資を計画していると報道。また、今月には運用資産残高690億ドル（約7.8兆円）を誇るオーストラリアの大手年金基金Queensland Investment Corporation（QIC）が、仮想通貨への投資準備を進めているとも伝わっています。
市場が急速に拡大し、関連インフラの整備も進む中、仮想通貨は巨額の資金を運用する公的年金基金にとっても無視できない存在となりつつあり、今後も世界各国で同様の動きが広がることが期待されそうです。
【２】米Cboeが仮想通貨取引所を買収、仮想通貨事業に再進出へ
世界最大級のデリバティブ取引所を運営するCboeグローバル・マーケッツ（Cboe）は20日、仮想通貨取引所を運営するエリス・デジタル・ホールディングス（ErisX）を買収することで合意に至ったと発表しました。
買収額などの条件は明らかにされていませんが、2022年前半に買収を完了させるとしています。
Cboeは、2017年12月にビットコイン先物取引サービスの提供を開始したものの、取引の低迷を理由に2019年をもってサービスを停止していました。一方、ErisXは2018年に設立されたニューヨーク州のビットコインライセンスを持つ仮想通貨取引所で、現物と先物の取引のほか、清算機関（クリアリングハウス）の運営も行っています。
今回の買収についてCboeは、自社が仮想通貨業界のパートナー企業と共同で開発するデジタルファーストプラットフォームを通じ、デジタル資産の現物市場やデリバティブ市場、清算エコシステムなどに参入する足掛かりになると説明しています。
また、デジタル資産事業の運営を行う新会社として、Cboeデジタルを新設すると発表。この他、Cboeに事業の助言を行う「Digital Advisory Committee」を設立することも明かしており、同組織には米金融最大手フィデリティの仮想通貨関連子会社Fidelity Digital Assets（FDA）、仮想通貨投資会社Galaxy Digital、デジタル資産管理会社NYDIG、仮想通貨関連サービス会社Paxos、投資アプリ運営会社Robinhoodらが参画するようです。
なお、Cboeのクリス・アイザックソンCOO（最高執行責任者）は、「デジタル資産分野への参入は、信頼性が高くグローバルな市場を運営するという我々の目的に合致する。デジタル資産という新しい資産を扱うには、今が適切なタイミング」だとコメントしています。
本日、こちらからは以上です。
